全国に擁立 自民VS立憲の激戦の行方に影響も

そうしたなか、参政党は6月30日、維新を4月に離党した梅村みずほ氏を公認候補として比例代表に擁立すると発表。これにより参政党の所属国会議員は5人となり、これまでの「直近の衆議院選挙か参議院選挙での得票率2%以上」だけでなく「所属国会議員が5人以上」という政党要件2つを満たした政党となり、自民や立憲、国民、維新、共産などと同じ「主要政党」として扱われることに。

社民や日本保守党が参加できない、メディアでの党首討論会などにも参加し、選挙前に露出を増やすことに成功した。

梅村みずほ氏(本人Xより)
梅村みずほ氏(本人Xより)

そして今回の参院選では、全国の選挙区に候補者を擁立。各地での浸透を図り、比例票の掘り起こしも狙う。

「現在の党勢からして、1人区で議席を獲得することは難しくても、自民と立憲で競っている選挙区で自民票を食い、当落に影響を及ぼす可能性は十分にある。裏金問題をめぐる自民への逆風は相変わらず感じるので、保守層が参政党に流れるのではと懸念している。自民にとって怖いのは、立憲ではなく参政党」(自民地方議員)

小規模政党ながら政治に大きな影響を及ぼす可能性は、参院選後にも……。

今回の参院選では、自公が過半数を維持できるかどうかが焦点となっている。仮に参院でも非改選と合わせ過半数を割り込めば、衆参ともに少数与党となる。そのため、神谷代表も演説で「自公政権が過半数割れで参政党の票が必要となった時は、我々の提案するルールや法案が通るかもしれない」とキャスティングボートを握る可能性をアピール。

ただ、永田町からは「主張が過激で、自公としては簡単には協力しにくい。相変わらず参政党の独自路線は続くのでは」(自民関係者)との声があがる。

この勢いはいつまで続くのか(写真/集英社オンライン)
この勢いはいつまで続くのか(写真/集英社オンライン)
すべての画像を見る

「我が道」をいく参政党は参院選を経て、どこに向かうのだろうか。

※「集英社オンライン」では、今回の記事についてのご意見、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(旧Twitter)
@shuon_news  

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班