消えかかっていた山尾騒動が再び 団子状態の東京選挙区では影響大
無所属で出馬を表明した会見では、「(国民民主への)怒りを込めた出馬というのは、まったくありません」と、自身の公認内定を取り消した国民民主への“リベンジ”は否定したが、『山尾騒動』をめぐって支持率が下落した古巣が、山尾氏の出馬によってさらにダメージを負う可能性はありそうだ。
野党議員は「組織票がなく、知名度はあっても世論から厳しい目が注がれている山尾氏の当選は厳しいのでは」と語る一方、山尾氏が定数6人+1人(任期3年)の枠を奪い合う激戦となっている東京選挙区に参戦したことの影響はあるとみる。
「国民民主は支持率が高かったときに強気に2人擁立を決めたが、『山尾騒動』のあおりを受け、2人の当選に黄信号が灯っている。そこに山尾氏が出馬すると当落線上のわずかな票を争う戦いの中で、2人の票が山尾氏に一定数削られるのでは」(野党議員)
さらに、「山尾氏の公認内定取り消しがあった直後の6月の都議選で、国民民主は9議席を獲得し、なんとか踏みとどまった印象でした。ですが山尾氏の出馬でまた“山尾騒動”が思い出されてしまうのも、国民民主にとっては頭が痛いでしょう」(全国紙政治部記者)との見方も。
無所属で出馬し、吹っ切れたように、人権外交や憲法などのテーマで持論を訴える山尾氏。自身の公認をめぐりピンチに陥った古巣がさらに厳しい状況に置かれた様子に、何を思うのだろうか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班