保護者や児童にも一定の信頼がある教員でしたので…
水藤被告の実家の近隣住民も「熱心な教育一家だな、という目で見ていましたよ。お姉ちゃんも二人いて、みんな優秀でした」と言う。
「回覧板が回ってきてわからない言葉や難しい言葉が文内にあったら、水藤さんが『みんなが読みやすいように』とパソコンで解説メモを用意して回覧板に添えてくれるの。人に丁寧に教えてくれる優しい方々だなあと思っていました」
そして誰もが「まさかあそこのお宅の息子さんが…」と口をそろえた。
「水藤って苗字は珍しいでしょ? でも報道が出た時は、まさかあの家のことだなんて思わなかったのよ。息子さんは教師として立派に働かれていると聞いていたし。まさかそんな事件を起こす教師になるなんて」(近隣住民)
水藤被告が勤務していた小学校の教頭もショックを受けていた。記者の取材に声を震わせこう話した。
「うちの職員が本当に、教職員の信用をねじりするようなことして大変申し訳なく思います。教員同士でも『あの先生がまさか』とショックを受けている教員もおります。
学校としては今回の事件で心を痛めたお子さんのケアにあたります。教育委員会から増員をしていただいて、ケアカウンセラーの方には常駐いただいております。
3月に事件があったとき、学校内に隠しカメラなどがないか、学校の安全性について調べております。ただ、改めて、現在で心配に思っている保護者さんが多く見えるので、校内で繰り返し確認をします。保護者や児童にも一定の信頼がある教員でしたので、今回のようなことに気づくことは正直なところできませんでした。学校の思いとしては、教育活動をやっぱり子どもたち優先で進めていきたいと思っております」
教頭の言葉の通り、子どもたちや保護者たちが受けたダメージはあまりにも大きい。水藤被告の実家で父親に声をかけたところ、「弁護士に言ってください」と話すのみだった。
周囲の信頼をぶち壊し、本能のままに事件を起こした“変態教師”はすでに保釈されており、今月半ばに初公判を控えている。水籐被告は今、何を思うのか――。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班