映像の仕上がりが良かったので、それにふさわしい歌が欲しいと思った
ハワイのサトウキビ畑で働く農夫とその家族。夕方、収穫を終えた一家が馬車で家路をたどる。母に抱かれて眠る少女。突然の激しい夕立に、小屋の軒先で雨を避ける一家が、やがて真っ赤な夕日に染まる。
美空ひばりの『愛燦燦』は、企業CM(味の素)のためにつくられた作品で、素人俳優たちによる「家族愛」をテーマにした映像が先に完成していた。
この曲がCMソングとして生まれたきっかけは、映像担当プロデューサーだったホリプロダクションの岩上昭彦が、映像の仕上がりが良かったので、それにふさわしい歌が欲しいと思ったことに始まる。
いい音楽がつけば、さらに「家族愛」のメッセージが際立つだろうと思ったときに浮かんだのは、1978年にスタッフとして関わった山口百恵・三浦友和主演の映画『ふりむけば愛』で、主人公の心情を的確な歌詞で表現した小椋佳だった。














