年間330日の撮影会をこなしている?

――脳動静脈奇形であることは、すぐにはわからなかったのでしょうか。

はい、原因がわからずに高校生活を終えました。もちろん手を尽くして調べたのですが、医師から「精神的なものだろう」と言われたり、なかなか正しい診断が下りなかったんです。

病名がわかったのは大学生になってからです。グラビアの個別撮影会で、スマホを何度も落としてしまって、脳梗塞ではないかと思ったんです。それでMRIを撮ったところ、脳梗塞ではなく脳動静脈奇形との確定診断に至りました。

カテーテルを使って治療を行いましたが、1000分の1の確率で事故が起きて亡くなることや、生命が助かっても後遺症が残るケースもあると医師から説明を受け、非常に不安でした。

結果として無事に手術は成功し、現在はこうして元気に活動ができていることに感謝しています。病魔に襲われたこの経験も、勉強以外の可能性に気づくきっかけになったと今では考えています。

取材ではチャーミングな表情を見せてくれた
取材ではチャーミングな表情を見せてくれた

――勉強からのシフト先がグラビアアイドルというのも、意外な展開ですね。

学生時代の私はいわゆるガリ勉でしたから、自分から積極的に前に出るタイプではありませんでした。

ただ、高校時代の家庭教師が私に対して「岐阜にいたらもったいない!」と思ったらしく、私の知らないところでアイドルオーディションに応募していたんです(笑)。結構な狭き門をくぐり抜けて審査が進んでいって、少し自信になりました。

というのは、母のはとこ(再従姉妹)に女優の岡田奈々さんがいるんです。昔から「岡田奈々さんくらいきれいじゃないと芸能人にはなれない」と親戚は盛り上がっていたので、自分には無理だろうと諦めていたんですね。

でも家庭教師とアイドルオーディションのおかげで、少し芸能界が身近に感じました。

グラビア撮影に臨む丸山
グラビア撮影に臨む丸山
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――丸山さんが思うグラビアとしての武器はなんですか?

昔はこの大きな胸がコンプレックスでしたが、撮影会をしてみればすぐに予約がいっぱいになって、コンプレックスも誰かにとっての魅力なのだと知りました。

撮影会や雑誌販売、グッズ販売など諸々を含めた売上は、4カ月間で3000万円を超えました。これは、いわゆる“太客”なしの実績なので、寝不足になりながらも動画配信をするなど、愚直に向き合った結果だとうれしく感じています。

──今後も大活躍されそうですね。

ずっと勉強をやってきたので、かわいさとか魅力とか数値化できない土俵で勝負をすることに正直戸惑っています(笑)。

これからもファンとのコミュニケーションを大切にしていきたいです。去年は私服や水着の撮影会を330日やったので、たぶん私が日本で一番撮影会をしたグラビアアイドルでしょう(笑)。その分、ファンとの距離も近しいものになれたと自負しています!

取材・文/黒島暁生 写真/本人提供