反応の弱い部下に仕事をしてもらうコツ
「なんでやらないの?」も、言われたほうは意味がわからない。指示されていないのにやらないことを、叱られる意味がわからないのである。ときには、「私の職場では、誰も仕事を教えてくれないのに、やらないと叱られる。ハラスメントを受けています」と申請してくることもある。
反応の弱い部下を持っても、「話、聞いてるの?」と詰め寄らないで。話を聞いているのか気になったら、メモを取るように指導しよう。「私、メモを取らなくても大丈夫なんで」と言われたら、「職場では、メモは、相手のためにするもの。話を聞いてますよ、安心してくださいのジェスチャーです」と教えてあげてほしい。
「なんでやらないの?」と思ったら「これ、あなたがやるべきことよ、覚えておいてね」と言えばいい。直感的な最初の気づきがないだけで、やるべきことを教えてあげれば、やがて、関連した、ほかのことにも気づくようになる。「気が利かない」は最初のうちだけ。少し根気が要るが、ちゃんと育ってくれる。
ミラーニューロン活性レベルが高いと、気が利くし、仕事の飲み込みが速い。一方で、人の表情が気になって、自分の意見が言えなかったりする。
ミラーニューロン活性レベルが低いと、気は利かないが、自分の意見を躊躇なく言えるし、国際舞台でのびのびと活躍したり、明るくタフな営業パーソンにもなれる。
一概にどちらがいいとは言えないのである。日本人は民族としての特性を勘案するに、ミラーニューロン活性レベルの高い民族だった。気が利くし、匠の技の暗黙知(ことばにならないコツ)の伝承もうまい。けれど、一方で、忖度の国とも呼ばれている。もしかすると、1997年以降に生まれた世代は、国際標準に近づいているのかも。
文/黒川伊保子













