「余る食材がもったいない」という思いから…  

――今回、処分された調理員の方は長く勤めていた方なのでしょうか。

1人は令和4年度から、もう1人は令和2年度から、市の職員という形で市内小学校に勤務していました。

――今回の小学校の前にも同様のことをやっていたかどうかはお聞きになりましたか?

他の学校ではやっておらず、この調理員がこの学校に来て始めたとのことです。

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)

――どれくらいの量を先生たちに提供していたのでしょうか。また、まかないについては“もっと作ってほしい”など先生側から要望があったのでしょうか。

明確には把握していません。食べていた者が複数名いたので、1人2人に、というよりかは多い量だったかと思います。食べていた教職員は、「いけないこと」と思いながらも、断りづらくて食べていたと聞いています。

教職員側が積極的に「もっと食べたい」と要望したわけではありませんでした。

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)

――調理員はよかれと思ってやっていた、と。

調理員も「だめだ」ということを認識しながらも、「余る食材を捨てるのはもったいない」という気持ちから始めてしまったということです。

――ちなみにですが、給食や食材は通常どれくらいの量、捨てられているのでしょうか。なぜ再利用してはいけないんでしょうか?

完全なゴミとして捨てているわけではなく、週に3回は回収し、リサイクルゴミとして飼料にしています。

ただそうしたゴミの問題とは別に、今回の件は、給食費を保護者からいただいて、それを子どもに還元しないといけないにもかかわらず、それを調理員、教職員が食べていたという点が不適切でした。

加えて、今回の件では調理員が私的な食材、野菜や調味料のようなものを給食室に持ち込み、給食用の食材とあわせて調理していました。

アレルギーのある子どもにとってよくないものが混ざったりしたら大変なことになりますし、そういった観点からも不適切だと判断し、処分を行ないました。