「携帯電話はソースの香り!?の巻」(ジャンプ・コミックス91巻収録)
今回は、大原部長が手に入れた携帯電話をめぐる大騒動をお届けする。
本作が描かれたのは、1994年。当時の携帯電話事情はというと……。
前年の1993年に2G(PDCデジタル方式)のサービスが開始され、デジタル化によるデータ通信が利用できるようになった。それ以前の携帯電話は、音声通話しかできなかったのだ……!
そして1994年になると、携帯電話機の買取制度が導入され、それまでレンタル品だった携帯電話機が個人の所有物となり、初期費用や通信料が値下げ。携帯電話メーカー、携帯電話事業者(いわゆるキャリア)とも群雄割拠の世となり、携帯電話普及の下地が形成されていった。
とはいえ、1994年の時点では、日本での携帯電話の普及率はわずか数パーセントにすぎなかった。
新しもの好きな両さんや、富裕層でバリバリのビジネスマンでもある中川、麗子が携帯電話を持っているのは納得だが、保守的なオヤジ世代の部長が携帯電話を手にしているのは、意外に思うかもしれない。しかし部長の携帯は自分で購入したのではなく、ゴルフコンペの賞品なのだ。そんなところにも当時の携帯電話事情が垣間見える。
それでは次のページから、部長が手に入れた真新しい携帯電話に起こる惨劇をお楽しみください!