「些細なことをきっかけにホストへの熱が冷めた」

今年5月の段階で、警視庁は買春目的で女性を渡航させる“あっせんグループ”を2件摘発した。海外売春に出かける娘たちの帰りを、親はただ待つしかできないのか。

かつて自らもホストに数百万円もの金額を貢いだことがあるという元ホス狂の高田さん(30歳)に、自身がホス狂の状態からどのように抜けて目覚めていったかを聞いた。

元ホス狂の高田さん
元ホス狂の高田さん

「かつて私はホストにハマっていたことが親や婚約者にバレて、ホストの連絡先などをスマホから消され、無理やり引きはがされました。

そのとき、ホストとシャンパンタワーの約束をしてたので、それが果たせないなら自殺するしかないと思いました。

遺書を書き、市販の頭痛薬100錠をオーバードーズして自殺を図ったのです。その一件があり、親はホスト通いを許し、私は再びホストに会いに行き無事にタワーも済ませました」

しかしその後、ほんの些細なことをきっかけに、高田さんはホストへの熱が一気に冷めることになる。

「そのホストが、タワー後に『今年は2人の姫にタワーしてもらいました』とツイートしたのを見てサーっと冷めました。タワーは私だけって言ってたのに、騙されたと。それまで『君に一番支えてもらってる』と言ってた言葉も嘘だったんだと。自殺未遂までしたのにバカみたい! と一気に冷めたんです」

「自分が一番じゃなかった」ということを思い知ったことで熱が冷めたという高田さん。

「きっと海外に出稼ぎに出ているマナミさんも、今は恋人同士だと思い込んでいるはず。それに若さゆえにハードな海外生活も乗り越えられると思いますが、ふと疲れたときにホストがぞんざいな態度などを取ってきたら、モヤっとするのではないでしょうか。
そのモヤモヤが積み重なり、爆発したときに目覚めると思います。

でも心配なのは、目覚めたあとのこと。日常生活に戻るまでどのくらいの時間がかかるだろうか……」

いくら体を犠牲にして稼いだお金も、いずれRの個人口座に振り込まれてしまうだろう。「一刻も早く目が覚めてほしい」、チカコさんの願いがマナミさんに届く日は来るのか。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班