「石破さん、小泉進次郎さん、小池百合子知事が来て…」

その石井氏を脅かしているのが国民民主党の前衆議院議員、鈴木義弘氏だ。過去3回、衆院選では小選挙区で落選しながら比例復活してきた。それ以前は自民党に所属して県議を4期務めており、地元での知名度は高い。

岸田前首相に集まる人々(撮影/集英社オンライン)
岸田前首相に集まる人々(撮影/集英社オンライン)

公明党が1000人超を集めた集会を開いた25日、鈴木氏は数人のスタッフらと街角での演説会を重ねた。通り過ぎる人が時折、手を振る程度だ。こうした最小規模の演説会を一日に10か所程度行なってきたという。

JR新三郷駅前で演説の準備をしていた鈴木氏に話を聞いた。

「ここの地区は(国民民主党の支持基盤の)大手の労働組合はほとんどありません。中小、零細企業が多い町です。私は県会議員の時から回ってきました。

あいさつ回りとか会合に呼んでいただいて人に会う時、仕事の話をしてくれる方もいれば、通り一遍で『ああ、結構です』と言われることももちろんある。やっぱり、1回、2回と選挙でお世話になっていかないと。人間関係っていうのかな。今回は駅で立つと20代くらいの若い人がけっこう声をかけてくれます」

鈴木氏(撮影/集英社オンライン)
鈴木氏(撮影/集英社オンライン)

選挙区の事情をこう話す鈴木氏。自公連立政権の一方の柱を相手にしていることには「ここは(首相の)石破さんが来て、小泉進次郎さんが来て、小池百合子知事が来て、斎藤健さんが来て、今度は岸田前総理でしょ。ずいぶん偉い人が来るんだなー、この選挙区は。

まあ覚悟してこの選挙臨みましたけど。私は去年から“ゾウさんとアリンコの戦い”と言ってきたんですよ」と話し、「オール与党」に肉薄している自分の戦法に自信を持っていることをうかがわせた。