壁にぶつかる事故を起こした
この男性は、今回殺害された父親とみられる男性についても心当たりがあるという。
「たまにですが、小柄な60代以上に見える男性と母親と息子でマンションに戻ってきたり、母親と小柄な男性だけで戻ってくることがありました。
今回の報道があるまでは、その人を保険屋か何かだと思っていたのですが、もしかしたら父親かもしれません。
てっきり息子と母親の2人暮らしだと思い込んでましたから。あの部屋からは半年に2~3回のペースで、男女が怒鳴り合う声が聞こえてきたことはありましたが、大きなトラブルっていうのはなかったんです」
事件を予感させるような深刻なトラブルはなかったものの、喜多容疑者は異様だったという。
「私の妻が可燃ゴミを出しに行こうとこの2人とすれ違った際に、息子の方から『うわっ、臭え。何したらこんな臭くなるんだよ』と言われたことがありました。
そういうこともあって関わりあいになるのを避けていました。事件を起こすとほどではないけど、変わっているとは思っていたんです。
事件の日も特に大きな争う音などは聞こえませんでしたけど、9日の夜に容疑者宅の車がマンションの敷地の壁にぶつかる事故を起こしています。
これと事件の関係はよくわかりませんが、普通なら事故を起こさないような塀にぶつけて、隣の人の駐車スペースに入り込むような形で車は停まっていました」
県警の調べでは、喜多容疑者が母親を殺害したのは9日ごろとみられている。逃亡や自殺を図ったが、ついに観念したのだろうか。
県警は11日、見つかった2人の遺体は父親の喜多禎則さん(61)と、母親の由美子さん(61)だったと発表した。司法解剖の結果、2人の死因は、いずれも複数回殴られたことによる外傷性ショックだったという。
一体、この家族に何があったのか。警察の捜査が待たれる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班