定期的に議論される“男性のみ禁止”の是非

昨年7月、東京・渋谷のプリクラ機専門店に掲示された「男性のみでの入店・プリ撮影はできません」という注意書きがX上で拡散され、2000万を超えるインプレッションを記録。

「男性差別だ」「防犯上仕方ない」など、賛否の声が交錯する一大議論に発展した。

都内ゲームセンターのプリコーナー(読者提供)
都内ゲームセンターのプリコーナー(読者提供)
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この騒動は翌8月に生配信されたネット番組『ABEMA Prime』でも取り上げられ、運営会社は番組の取材に対し「男性を差別するという意図はなく、各店舗の周辺環境や男性入店による過去のトラブル実績なども踏まえ、個別に店舗ごとの運営ルールを設定しております」と回答。

これに対し、パックンマックンのパックン、元フィギュアスケーターの安藤美姫らがジェンダー論の観点からコメントするなど、問題の根深さを論じていった。

しかし、こうした“男性のみでの利用お断り”の店舗は、その後もたびたび話題になっている。

今年10月7日にも、同様の措置をとるタイトーステーション・アミュプラザ鹿児島店を南日本新聞社が取り上げ、こちらもSNSで激しい賛否が巻き起こったばかりだ。

これだけの賛否がありながら、いったいなぜ店舗側は男性のみでの利用を禁止するのか。複数の都内ゲームセンターを取材したところ、やはり防犯上の理由であることがわかった。

男子禁制であることを案内する看板(読者提供)
男子禁制であることを案内する看板(読者提供)

「ここは駅の反対側にも店舗があって、そちらは男性のみでも撮れるんですが、ウチは禁止させていただいています。理由としては盗撮やナンパ、そういった被害から女性のお客様を守るためです」(都内ゲームセンターAの男性店員)

「過去に他店で『男性から盗撮被害に遭った女性のお客様がいた』という情報を聞いています。当店では、女性に安心してご利用いただくために、防犯上の観点からこのようなルールを設けています」(都内ゲームセンターBの女性店員)