疑惑の人物として名前が出回っているのは…

また、石破首相が政治資金パーティーの収入総額に誤りがないとしていることについても、

「購入者の記載がされていないパーティー券収入が多くあるため、総額はいくらでも誤魔化すことができる。実際にこれまでの自民党裏金問題でも、当初は『総額に誤りはない』としていたが、実際には裏金化していて収支報告書にまったく計上されていないことが発覚した。旧石破派でも同じことが起きている可能性がある」(前同)という。

そのため、党首討論でも野田氏は、収入が一部不記載となった政治団体からパーティー券を購入してもらった複数の議員の名を明らかにするよう要求。

しかし、石破首相は「ことの本質に関わるものではない」として個人名は明らかにせず、「Aという議員、Bという議員」と名前を伏せて説明するような一幕もあった。

この裏金疑惑に関わっている議員について、永田町では実名が出回っている。

疑惑の人物として名前が出回っている田村憲久元厚労大臣(本人Facebookより)
疑惑の人物として名前が出回っている田村憲久元厚労大臣(本人Facebookより)
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「田村憲久元厚労大臣と鴨下一郎元環境大臣です。2人とも旧石破派が派閥として活動していた時期には中心人物となっていて、事務総長も務めていた。

この2人が、収入の一部が不記載になっていた政治団体にパーティー券購入をお願いしており、どちらかが中抜きした疑いが持たれている。鴨下氏はすでに政界を引退しているが、田村氏は次期衆院選に出馬する予定だ。2人には説明責任が問われる」(永田町関係者)

この個人名については「しんぶん赤旗」が10月11日に続報を出した。解散総選挙を控える石破政権にとってさらなるダメージとなる。

複数年にまたがって同じ政治団体に購入してもらったパーティー券について不記載が相次いだのは、ただの偶然の一致なのか、それとも裏事情があるのか、きちんと明らかにする必要があるだろう。