倍速老化が起こっているサイン

免疫暴走には痛みもかゆみもありません。体の中で若返りを担うシステムが崩壊するような地獄絵図が展開されていても、それにより倍速老化が起こっていたとしても、私たちはつゆ知らず、というわけです。

ところが、背後からスッと忍び寄られるように、その実害はあるとき、さまざまな症状となって現れます。以下のような病態があったら、あなたの体内でもほぼ確実に免疫暴走、そして倍速老化が起こっていると考えてください。

【肌の衰え】
加齢とともに皮膚はある程度衰えますが、免疫暴走状態だとさらに加速します。それは炎症性サイトカインに、コラーゲンを分解する「コラゲナーゼ」という酵素づくりを促す作用があるからです。コラゲナーゼがたくさん分泌されると肌の弾力が失われ、シワやたるみが発生していきます。

また、免疫暴走状態だと肌でも炎症性サイトカインが出続けて、攻撃免疫が集結する事態に。すると、肌でも激しく免疫暴走が起きるという悪循環が起こります。これによって正常な肌の細胞にもダメージを与え、肌の衰えを加速させてしまうのです。

写真/shutterstock
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【肩、ひざ、腰、関節などの長引くコリや痛み】
免疫暴走が肩やひざ、腰、関節などの長引くコリや痛みとして現れることもあります。それは多くの場合、血流の滞りなどから起こり、周囲の細胞が酸素などの栄養不足に陥って炎症性サイトカインというサインが発令されているからです。つまり攻撃免疫が対応しているということになります。