思い出づくりのような感覚で出た大会で最優秀賞
チェッカーズは1980年のバンド結成以来、リーダーの武内亨とヴォーカルの藤井フミヤ(当時は藤井郁弥)が中心となって、地元の福岡県・久留米市で着実に人気を獲得。ヤマハが主催するアマチュアバンドのライト・ミュージック・コンテスト(以下LMC)の全国大会に出場すると、ジュニア部門で最優秀賞に輝いた。
実のところ、武内やフミヤが高校3年生になっていたため、「卒業して就職したらこれまでのような精力的な音楽活動ができなくなる」ということで、思い出づくりのような感覚でLMCにエントリーしたのだという。
ところが地区予選で優勝して、九州大会に進むとそこでも優勝、気が付けば1981年には全国大会でも優勝してプロになるチャンスをつかんでしまった。
それでもまだメンバーの鶴久政治や藤井尚之らが高校生だったために、83年の春に卒業後に全員で上京して、デビューを待つことになる。