金属バット19歳の夏の肝冷やし体験

—それにしても暑いですね、今年の夏も。あまりにも暑いので、今回はお二人にヒヤッとするような「怖い話」をしていただこうかと。

友保 ヒヤリーハットね。でも1個ほんまに怖い話あるんですよ。

—おお!お願いします。

友保 俺らが19歳ぐらいのとき。あれは……海遊館(大阪にある水族館)のほうでしたかね。花火大会があるっていうんで、小林と一緒に、他の連れも何人かと花火見に行ったんですよね。ああ〜〜綺麗だな〜綺麗だな〜なんか花火綺麗だな〜〜。

—読者の皆さんにテキストで伝わるかわかりませんが、友保さんは稲川淳二さん風に話してます。

友保 もっと〜〜もっと〜〜近くで見たいな〜〜。で、私とね、その当時の友だち二人でね、あっちのほうが花火が見えそうだと。なんだか見えそうだな〜〜怖いな〜〜なんか見えそうだな〜〜綺麗だな〜〜。防波堤の方をね、ちょっと奥へ進んで行ったんですよね。なんか見えそうだな〜〜怖いな〜〜ああ綺麗だ〜〜綺麗だ〜〜。
そのときです。ふと振り返ったら……ヤンキーがいっぱい。パンパン。防波堤、一本道。ああ終わったな〜〜死んだな〜〜やだなやだな〜〜なんかやだな〜〜死にそうだな〜〜。そしたらヤンキーが急にね、パッと二手に分かれたんですよ。不思議だな〜〜何だろう何だろう、怖いな〜〜怖いな〜〜変だな〜〜変だな〜〜。からの助かるな〜〜。

—モーゼの十戒だ。

友保 ヤンキーたちがバーって開いた向こうから小林が歩いてきて、ヤンキーかき分けて。そんでひと言、「帰ろう」と。

金属バット:小林圭輔(左)と友保隼平
金属バット:小林圭輔(左)と友保隼平

—小林さん、強い。

友保 俺は助かったっす。肝冷やしたでマジで。マジで死ぬか思た。

小林 そんな追い込まれてたんや(笑)。

友保 海飛び込んで逃げるしかないなって。イマチューっていう、ハイパーガリガリのダブった先輩とね。

小林 今中さんね。

友保 その今中さんとワシが防波堤の奥まで行って、花火見て振り返ってヤンキーパンパン。完全にカツアゲされるシチュエーション。

—圧があるんですかね、小林さん背が高いから。

友保 そんで坊主やし。一回、和歌山かなんかに花火見に行ったんすよ。バイクで。で、小林とワシ、そんでワシの後ろに連れ乗ってて。花火見て帰るときに、小林が今で言う「煽り運転」みたいなのをバイクから食らってて。「なんやゴルァァ」みたいな。俺らは後ろで見てて「なんかやってんな」って。
で、そのヤンキーがごっつ遠くに行くほうの車線に入って「お前コラ殺すぞ!!」って言いながらどっか行ってもうてね。「助かったなぁ」言うてそのまま帰ってたらそのヤンキーがまた戻ってきて。

小林 戻ってきたんよ〜。

友保 「ヤンキー帰ってきた!!」って。信号待ちのときに小林の横行って「殺すぞ!!」みたいなったんですけど、小林の顔見たら「……安全運転せえよ」。