「二階氏、森氏は影響力を残すために勝ち馬に乗ろうとする」 

急迫の度を増している「ポスト岸田」レース。候補として、前回の総裁選にも出馬した河野太郎デジタル相と高市早苗経済安全保障相、さらに石破茂元幹事長や、麻生氏と蜜月関係にある茂木敏充幹事長の名前が取り沙汰されている。

さらに出馬実績のある野田聖子元総務相、知名度が高い小泉進次郎元環境相も候補に名を連ねる。彼ら候補を支える立場で、長老たちがどう立ち回るかが注目される。

麻生氏と蜜月関係にある茂木氏(本人SNSより)
麻生氏と蜜月関係にある茂木氏(本人SNSより)

「菅氏は、気脈を通じる石破氏、小泉氏のいずれかを推すでしょう。小泉氏なら父の純一郎氏と同じ派閥を率いた森氏も乗りやすい。麻生氏は茂木氏、あるいは自身の派閥に籍を置く河野氏を推す可能性がある。河野氏の場合は、菅氏とも良好な関係にあるため、どう立ち回るのか注目です。

二階氏、森氏は自らの影響力を残すために勝ち馬に乗ろうとするはず。石破氏が出れば乗ってくるのではないでしょうか」(全国紙政治部記者)

小泉進次郎氏(本人SNSより)
小泉進次郎氏(本人SNSより)
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 さらに岸田首相がどう動くのかにも注目が集まる。

「岸田さんは自身の派閥である岸田派に自らの手で引導を渡しましたが、後継の筆頭候補は林芳正官房長官でした。さらに上川陽子外相は麻生さんの覚えがめでたく、これら岸田派の出身者が総理総裁になれば影響力も残しやすい。勝てるとみれば強力に後押しするのではないでしょうか」(前出の秘書)

9月の政治決戦に向け、永田町のフィクサーたちの蠢動は鳴動へと変わりつつある。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班