「WBCの野球はベストメンバーなのに」
そして2021年の東京五輪では、まだ記憶に新しい人も多くいるだろうが、OA枠で当時31歳のDF酒井宏樹、28歳の遠藤航、32歳のDF吉田麻也という実力も実績も申し分ない大ベテランを起用。
やはり母国開催ということで、日本は考えられる最強メンバーで布陣を敷くことができ、ベスト4にまで進出。残念ながらメダルにはあと一歩届かなかったものの、予選ではフランスやメキシコを破るほどの快進撃を繰り広げた。
さて、そんな重要なOA枠だが、今大会では前述の通り、出場国で唯一、一枠も使っていない。クラブとの兼ね合いなど様々な事情はもちろんあるだろうが、SNS上では不満の声が続出している。
〈アルゼンチンでさえオーバーエイジ使ってるのに、日本はメダル獲る気あるのか?〉
〈WBCの野球はベストメンバーなのになんでサッカーはこんなメンバーなの?〉
〈なんで弱小国のくせにオーバーエイジ使わないの? 久保とか鈴木唯人すら呼べてないし。結局、協会なにひとつ仕事してないじゃん。海外のクラブがーとか言うなら大迫勇也呼べよ〉
〈オーバーエイジも使わず最良の招集もせずオリンピックや対戦相手にリスペクトを感じない〉
こうしたファンの声がある中で、YouTubeでサッカー解説チャンネル「コウタ / Kota」を運営するコウタさん(@7dpkota)に見解を聞いた。
「日本代表は今回、OA枠はあえて使わなかったと推測しています。2022年U-23アジアカップからパリ五輪を見据えたメンバー(当時21歳)を招集してきた積み重ねがあるので、今大会をこのチームの集大成として、長期スパンで計画していたのではないでしょうか。
ただ、もし仮にOA枠を使おうとしても、クラブのプレシーズンやステップアップ移籍のタイミングと被ってしまい、現実的に招集が難しいことも事実でしょうね」(コウタさん、以下同)
実際、OA枠を使わなくとも招集できるA代表クラスの久保建英、鈴木唯人、鈴木彩艶らの招集すらできていない。久保自身、「(不出場は)みんなで話して決まった結論ですし、僕がどうしても行きたかったという話でもない。クラブが難しいと話しているのを聞いて、僕も納得している」と、クラブとの兼ね合いで出場できなかったことを打ち明けている。
ではもし仮に、誰でも招集できるのならば、誰を招集するべきだったと考えているだろうか。