不適切ポスターの背景に「ゆとり教育」を見る人も
さらに調査を進めていくと、こうしたポスター騒動がなぜ相次いでいるのか、独自の視点で分析する人に遭遇した。
「ポスター騒動は、社会が不安定な状態だということを表していると感じています。あの手のポスターはおかしいことだと思いますが、ああやって選挙で遊ぶのは、社会が不安定だからでは」(25歳男性・会社員・八王子市)
同男性はさらに、問題は立候補者ではなく有権者にもあり、背景に「ゆとり教育」があるのではという持論も語った。
「今はゆとり教育を受けた『ゆとり世代』が多く社会に出ていますが、彼らは『怒られる』という経験をあまりしてこなかったじゃないですか? そのせいで大抵のことは許されると思っているフシがあり、不適切なポスターもさほど問題だと思わないから、貼る人も現れてしまうのでは」(同男性)
今回の調査の結果、「投票に行く」は64人、「投票に行かない」は16人、「未定」は20人という内訳であり、若者の政治参加の意識が高いことがうかがえた。
ポスター騒動に関しては「不適切だと思う」が実に78人にものぼり、いかに問題視されているかが浮き彫りになったと言える。これだけ問題と感じる声が多いと、国会での法改正もありえない話ではなくなってくるかもしれない。
取材・文・撮影/久保慎 集英社オンライン編集部