高校時代はサッカー部、約10年前に不動産会社を起業
近隣のテナントに入居する店舗関係者からも「会釈してくれる感じのいい人」と評されていた前田容疑者とはどのような人物なのか。
前田容疑者が代表を務める不動産会社をともに設立したという30代の男性は、集英社オンラインの取材に「単純にどうして逮捕されたのだろうって気持ちが大きくて……」とショックを隠せない。
「亮くんとはタメで、お互いが26か27歳のころに一緒に不動産会社を立ち上げたんですよ。もともと彼と初めて会ったのは20歳くらいのころで、たまたま引っ越しのアルバイトが一緒で仲良くなったんです。たしか彼は中高がサッカー部で大学には行ってませんでした。
同い年だし話が合うんで意気投合して、バイトが終わると一緒に飲みに行ったりパチンコを打ちに行ったりしてましたね。それこそ出会ってから1年も経たないうちに、都内で1LDKのアパートを借りて一緒に住んでましたし。
でも、亮くんはあまり身体が強いタイプではなくて、だんだんと『腰が痛い』とか『体がキツい』とか言い出すようになって……。そこから彼は引っ越しバイトを辞めて、不動産会社で働くようになったのでアパートも解約したんですけど、連絡はずっと取り続けていたし、『いつかは一緒に起業でもしたいね』という話もしていました」
そうして今からおよそ10年前、前田容疑者が当時勤めていた会社の経営が傾いたタイミングで、上野の雑居ビルの一室を借りて不動産会社を立ち上げたという。
「亮くんは知らない人と明るくコミュニケーションを取れるタイプではなかったので、自分が社長という形で、従業員4人で会社はスタートしました。
おもな業務は、不動産の管理と賃貸だったんですけど、大手の不動産仲介サイトに広告を載せるとなると費用もかかるので、基本的にはいろんな不動産のオーナーに直で営業をかけたり、知り合いづてに人脈を広げて、サラリーマンから水商売までいろんな人たちを相手にしていました。
その当時から、細かい書類とか不動産の管理はほとんど亮くんがやってくれて。だから社長は自分でしたが、会社の組織としては彼が中心で本当に頼りにしてました。少なくとも自分は、一度も亮くんとケンカしたこともなかったので……」