「糖質」だけが原因ではない

低炭水化物ダイエットは広く成功しているものの、炭水化物――インスリン仮説はまだ不完全だといえる。たしかに精製された炭水化物は高インスリン血症の主な原因ではあるが、それだけが原因ではないからだ。

ほかにも大きな影響を与えるものがある。

そのなかでも特に重要なのが「インスリン抵抗性」だ。

糖質制限すれば必しもず痩せるわけではない…人間が太るかどうかを決めるたった1つの要素_3
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インスリンとは細胞の中にグルコースを取りこむための扉を開ける鍵のようなものだ。だが、インスリン抵抗性のある状態になると、通常の量のインスリンでは扉を開けられなくなり、グルコースを細胞の中に取りこむことができなくなるため、血中にグルコースがたまってしまう。

すると、体は抵抗性を克服してなんとかグルコースを細胞の中に取りこもうと、インスリンの分泌量をさらに増やす。その結果、血糖値は通常の値に戻るが、つねに高インスリン血症の状態となってしまうわけだ。

私たちがインスリン抵抗性を問題視するのは、それに端を発した「高インスリン血症」が体重の増加を招くからだ。


文/ジェイソン・ファン 写真/shutterstock

糖脂肪
ジェイソン・ファン
糖脂肪
2024/4/5
1,870円(税込)
416ページ
ISBN: 978-4763141279

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【目次より】
日本のみなさんへ、特別序文
1章 「甘い尿」のパンデミック
――人類史上、考えられないほどの広がり
4章 「摂取カロリー減」でもやせない
――カロリー神話が生んだ勘違い
6章 インスリン・パラドックス
――「血糖値を下げるインスリン」が出すぎて糖尿病
8章 フルクトースは恐ろしい
――「果糖だから安心」は誤り
11章 製薬会社の思惑
――「ビッグビジネス」と化した糖尿病市場
12章 カロリー制限? 運動?
――どちらも効果はいまひとつ
14章 低炭水化物療法
――薬を飲むよりはるかにいい
15章 間欠的ファスティング
――胃を「空っぽ」にする時間を作る ほか

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