パワーアップしたSeason2のヤバさは必見

渡辺謙「日本はリスクを恐れすぎているんじゃないかな」危機感を抱く映像業界の呪縛と観客の成熟度_1
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──『TOKYO VICE Season2』ではヤクザと政治家、メディアが絡み合ういろいろとヤバすぎるストーリーが繰り広げられます。渡辺さんが演じるベテラン刑事の片桐が、冒頭から刑事としての一線を越えてしまう展開にもテンションが上がりました。

渡辺謙(以下、同) 逸脱してますよね。最初はJT(プロデューサーのJ・T・ロジャース)に、「これはあかんやろ」って言ったんですよ(笑)。勝手に他人の家にあがり込んで脅しをかけるとか、堅気の刑事にこんなイリーガルなことはさせられないから。

でも、片桐はもう刑事を辞めてもいいぐらいの覚悟で闇の深い事件に突っ込んでいくんだと考えると、逆にこれもありだと思い直しました。

渡辺謙「日本はリスクを恐れすぎているんじゃないかな」危機感を抱く映像業界の呪縛と観客の成熟度_2

──5話まで拝見しましたが、カチコミもドンパチも迫力満点です。改めて、ハリウッドでここまで日本のヤクザものができるのかと。

いやいや、まだその後がね(笑)。東京都庁前での銃撃戦もありますから。

渡辺謙「日本はリスクを恐れすぎているんじゃないかな」危機感を抱く映像業界の呪縛と観客の成熟度_3

──それはすごいですね! 続きがますます楽しみです。一方で、Season2では、よりキャラクターの背景や内面が掘り下げられていると感じました。

それぞれのキャラクターのバックグラウンドや、今抱えている苦しみみたいなものが鮮明になってきます。そういう意味では、単純にバイオレンスやクライムサスペンスという側面以上に、人間ドラマの比重も大きくなっていると思います。没入感が増しているので、楽しみやすくなっているんじゃないのかな。