読者を魅了する作画の裏側
――作画の際に気をつけていることはありますか?
横槍 どんなに自分がしんどくても、時間がなくても、“キャラクターの顔は可愛く描く”それだけは厳守しています。
赤坂 メンゴ先生の絵は本当に可愛い! コアなところでいうと、アイの髪飾りのウサギの気の抜けた表情が好き(笑)。
――これまで一番気合を入れて描いたシーンはどこでしょうか?
横槍 「2.5次元舞台編」の作中劇のシーンです。キャラクターたちが舞台にかけている情熱を最大限表現できるよう意識しました。
赤坂 それぞれのキャラの見せ場が、まるでアクションのそれみたいだった!
――作画は一話あたりどれぐらいの時間がかかるのでしょうか?
横槍 ストーリーの内容によりますね。通常の回だと、集中して三日四日で終わらせて、残りは外に出かけてと思いつつ、なんだかんだ一週間かけて描いてます(笑)。
赤坂 時間があると、作品のクオリティに反映されないところを頑張っちゃうことない?
横槍 ある!
赤坂 『かぐや様』ではラーメンの作画を無駄に頑張っちゃって。キャラクターをもっと可愛らしく描くことに労力を使った方がいいのに細かいところもこだわっちゃうんですよ。
赤坂 メンゴ先生の作画で羨ましいのは、絵を見たときに「この絵のテイストはメンゴ先生だ!」って一目でわかるところ。僕にはないから(笑)。
横槍 アカ先生にもあるって!
赤坂 いや、テイストがコロコロ変わっちゃうのよ。
横槍 読者はみんな、アカ先生の絵の特徴を掴んでると思うよ。
赤坂 そうかな。前に小説の装画を描いたんだけど、赤坂アカが描いたってあまり気付かれなかった(笑)。
横槍 いつもの絵と違うことをするからじゃない?
赤坂 そうなんだよね。「チャレンジこそ価値がある」みたいな考えがあるから、今までやってこなかった表現をしたくなる。