カバンからおにぎり、ジュース、大福、タバコ、カッターナイフ…
母親(50)は亡くなる前、Aの非行が父親(52)との関係悪化に伴い、ひどくなっていると関係者に漏らしており、事態が深刻になる兆候が表れていたのに悲劇を防げなかった様相が見えてきた。
コンビニで騒ぎが起きたのは2月6日の早朝。
「店員が『万引きです。警察に通報してください』と叫んでいました。少年は暴れはしませんでしたが『警察や親に連絡しないでください。お願いします。勘弁して』と訴えていました」とコンビニ関係者は話す。
「店の事務所で防犯カメラを見ていた店員がAの行動に気づきました。Aを事務所に連れていって『バッグの荷物を全部出せ』というと素直に従い、盗んだおにぎりと大福、野菜ジュースの他に、カッターナイフとタバコが出てきました。
盗んだ3点の金額は合わせて500円ほど。Aは店内のATMで現金を引き出していて財布には数千円が入っており、『なぜ金があるのに盗むんだ?』と疑問に思いました」(店の関係者)
この日は平日だったが、Aは通っていた進学校の制服ではなく黒のジャンパー、ジーパン姿だった。
「Aはバイトに行く途中に(コンビニに)寄ったと警察に話していたので、学校には行ってなかったみたいです」(同)
通報で店に駆け付けた警察官らがAから事情を聴いている間に連絡を受けた母親(50)も店に到着したという。
「お母さんは従業員に『すみませんでした』と謝りながら、『最近(息子の)トラブルや非行が多くて...』と話していたみたい。『ウチはお父さんが厳しい人で...』とも言っていて、息子の尻拭いに追われている感じで大変そうでした。息子は警察官に『万引きしたのは今回が初めてだ』と言っていたけど…」(同)