ドリドリの授業って、どんなもの? 

みなさんは、宇宙飛行士がISS(国際宇宙ステーション)で何をしているのか、彼ら・彼女らの宇宙での仕事が社会の中でどんなふうに役立っているのかをご存じですか? 宇宙飛行士が訓練で体験するマイナス20度の世界がどれくらい寒いのかを、体感したことはありますか?

ドリドリの宇宙飛行士コースでは、このような質問を子どもたちに投げかけ、仕事の内容を具体的に知っていくだけではなく、そのやりがいや、将来その職業がどうなっていくのだろうかということを一緒に考えていきます。 

創業50年の老舗学習塾が「宇宙飛行士」スクールを開設したわけ_3
初級編では、各職業の仕事について基本から学ぶことができる(ミライメイク提供)

各コースでは、ナビゲーターが一方向から講義するのではなく、子どもたちにアクティブに参加してもらうことを大切にしています。先程のような大人でもパッと答えられない質問に、「こうかな?」と思う答えを出してもらったり、実際に冷凍庫の中に手を入れて、マイナス20度の世界を体感してもらったり。家の中を走り回るオンライン授業なんて、なかなかないですよね(笑)。 

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宇宙飛行士の極限訓練を体感するために、ナビゲーターから「冷凍庫に手をつっこんでこよう!」という指示も。まさにアクティブラーニングだ(ミライメイク提供) 

毎回プログラムの前半は、その日のテーマについて楽しく学習し、後半は学んだことのアウトプットと、参加している子どもたちがコミュニケーションを取り合う時間を設けています。

アウトプットの時間は、“ドリドリ団”の一員としてクイズに正解し、ポイントを貯めることで“悪の組織”をやっつけるという協力型のゲームになっているんです。75分座りっぱなしというのは大人でも飽きてしまうと思いますので、「飽きさせないためのゲーム」を随所に盛り込んでいます。 

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同じ夢を持つ全国の仲間に出会えるのも、ドリドリの魅力の一つだ(ミライメイク提供) 

子どもたちが将来に夢を持てるように 

私たちは社名(ミライメイク)通り、「子どもたちの未来を作ること」をビジョンとして掲げています。

今キャリア教育が脚光を浴び始めているのも、全く先行きが見えないVUCA時代(※先行きが不透明で未来を予測することが困難な時代)に突入したから。こうした時代に必要になる、正解のない答えを探していくことは、日本人がとても不得手とするところだと思います。

学校でドリドリのようなことをやったら、「そんな答えも決まっていないようなことを教えるな」とクレームが来てしまいそうですが、こうした問いに向き合い、探究していくことがVUCA時代を生きていくために大事なことだと私たちは考えています。

先の見えない時代に突入するからこそ、一緒になって子どもたちがワクワクする未来を作っていってあげたいな、と思っています。 

取材・文/ナミキジュンコ