「続投のためなら何でもやる」岸田首相、生き残りの道は…?
「麻生派に所属する河野氏は前回2021年の総裁選に出馬しましたが、麻生氏の積極的な支持を得られたわけでもなく、麻生派は河野氏支持で一本化できたわけではありませんでした。そのため、河野氏も麻生派幹部に気をつかいながらの出馬となりましたが、今後、派閥に厳しい目が向けられるなかでは、堂々と派閥横断での体制で総裁選を戦える可能性が出てきます。
ただ、前回は地方票の比重が低い第2回投票で、岸田氏に大差をつけられ敗北。石破氏らの応援を受けたことで離れた議員票もありました。幅広い議員の支持を広げられるかは、相変わらずの課題です」(自民党関係者)
どのポスト岸田候補も、勝利の道筋への決め手を欠くなか、岸田首相本人は「ポスト岸田は岸田」を実現するため、あらゆる策をとる。
「首相は自分の続投のためなら、長い歴史を持ち、本人も愛着がある岸田派すらも解散させる。半笑いで岸田派の解散を宣言する姿からは、権力を持ち続けるためなら何でもする不気味さを感じました。今回の岸田派解散表明に麻生氏と茂木氏は反発しましたが、派閥の『カネ・人事』を骨抜きにされたなかで岸田おろしを始めるのは、そう簡単なことではありません」(同)
党内には他にも、岸田派に所属しながら麻生氏や菅氏からの信頼も厚い上川陽子外相、菅氏や萩生田氏とも気脈を通じる加藤勝信・元厚生労働相、国民人気の高い小泉進次郎・元環境相ら、ポスト岸田候補が控える。
4派閥解散という前代未聞の事態のなか、総裁レースを制するのは……?
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班