松本さんがブチギレるところを見た

——全然関係ないですが、私野球が好きで、でも好きな球団が全然優勝しないんですよ。たとえ自分がすごい権力を持っていても、好きなチームを優勝させることはできないわけです。だけど、そういう無力感というのは人間にとって必要なことなんじゃないかなって思うことがあります。

友保 ほう。でも松本さんはなんでも思い通りにしてましたよ。俺1回見ましたよ、『ガキの使い』で。スケボーで大技やりたいからって、ぐるぐる回るみたいみたいなやつ、あと150kmのボール打とうとしたり、思い通りにしてましたよ。
やってましたよそういやぁ、できなくてブチギレて帰るっていうの。ハラハラしましたよ。重力も操ってました。とんでもない男でしたよ。松本さんが「やりたい!」っていうと後輩がみんな必死でできるようにするんですよ。

『ガキ使』の挑戦シリーズでのダウンタウン松本さんにはハラハラさせられた…相方不在の金属バット・友保が今こそH Jungle with tに学ぶこと_4
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——『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の挑戦シリーズ、前衛的でシュールなおもしろい企画でしたね。不可能も可能になる。

友保 芸能界を上りつめりゃあね。やっぱ人間が不可能を可能にする瞬間って見ちゃいますもんね。オリンピックと一緒でしたよ、あれは。松本さんの怒る気持ちもわかるし、みんながね、腑抜けたヘラヘラした顔でやってるんですよ。それで怒って楽屋戻ったらカラーひよこを選別してはった。あの人休む暇もない、忙しい人。だって俺らカラーひよこのオスもメスも見分けられへん。さすが松本さんですわ。五臓六腑に染みましたよ。あんまこれ言いたくなかったですけどね。

——芸能界には芸能界の万有引力の法則がある。

友保 でも今回、俺「女衒」って言葉初めて知りましたから。げぜん? ぜげん? むずいすわ。でもクロスバー直撃のナベ(渡邊センス)さん、めちゃおもろいんですよ。お姉ちゃん大好きやったから。ナベさんが女の子に振られてその振られた話を聞くライブとかもあったんですよ。ナベさん繊細やから大丈夫かなぁ……。

——やはり先輩に言われたら女性をアテンドするお仕事、やらざるを得ないのでしょうか。

友保 やらないですよ、俺らは(笑)。やれない。「お姉ちゃんちょっと飲み行かへん?」って道で声かけて、こわいでしょ、これ来たら(笑)。

——たしかに。

友保 「ちょっと今からヒマしてない?」って。絶対、ヤクの売人やん(笑)。

取材・文/西澤千央 撮影/Peta Photo Studio

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