若い女性の意見は?

若い女性はどうか。国府宮在住の23歳の女性は言う。

「正直、どうなっちゃうの?って感じです。小さいころから、あの祭りは男性の祭りだと思って見てたし、知り合いのおじさんやお兄ちゃんの威勢のいい姿を見るのが当たり前だったから想像がつかないです。撮影目的でカメラ小僧とか変な人が来なきゃいいなとは思います」

祭りが終了し、凍えながら帰宅を急ぐ参加者。この日は雪まじりの雨が降っていた(2015年3月3日撮影)
祭りが終了し、凍えながら帰宅を急ぐ参加者。この日は雪まじりの雨が降っていた(2015年3月3日撮影)
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この祭りを30年以上、取材し続ける地元紙記者も話す。

「刺青がバチバチに入ったその筋の人たちも参加するし、酔っ払い同士のトラブルやここぞとばかりに警察に絡む男もいるから、男性と女性がかち合うことがないようにしないと危ないと思います。『もみ合い』なんて、裸男が渦みたい入り乱れるんで、過去には転倒した裸男が圧死した事故もあったほどです。とにかく男たちの鼻息が荒くなる祭りですからね」

このような声に前出の権禰宜は答える。

「もちろん祭りで事故があってはならないので、女性に危険がないように最大限の注意を払い、女性が参加できるのは危険な『もみ合い』ではなく、その前に行われる『儺追笹奉納』となります。
また、男性とは奉納時間をずらすといったことを検討しています」

(画像6)参道と交差する通りには屋台などが並び、一般客で賑わう(2018年2月28日撮影)
(画像6)参道と交差する通りには屋台などが並び、一般客で賑わう(2018年2月28日撮影)
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「国府宮はだか祭」が開催されるのは来年2月24日。現地に駆けつければ、伝統の祭りの転換点を見ることができるだろう。

取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/川柳雅裕