バーベキューなどで気をつけたい肉類の食中毒
バーベキューなどアウトドアのレジャーも秋の過ごし方の楽しみの一つですが、肉類の食中毒には注意が必要です。
肉の種類によって、菌や症状、潜伏期間は異なります。
■牛肉
腸管出血性大腸菌やサルモネラ属菌などが存在します。
■豚肉
サルモネラ属菌やカンピロバクターなどが存在します。
■鶏肉
カンピロバクターやサルモネラ属菌などが存在します。
腸管出血性大腸菌の潜伏期間は3~5日で、下痢、激しい腹痛、血便、水様便、発熱などの症状がでます。抵抗力が弱い高齢者や幼児の感染者は溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの重症合併症を発症することもあります。毒素を体外に出さないといけないので、こうした症状が出たら、自己判断せず、医療機関を受診しましょう。
サルモネラ属菌は、付着した食品を摂取すると通常8〜48時間の潜伏期間の後に悪心や嘔吐の症状が現れ、数時間後に腹痛や下痢などの症状が現れます。種類によっては3~4日ほどの潜伏期間を経て、発症する場合があります。症状は比較的軽いのですが、下痢など、3~4日間続くので、脱水症状に気をつけましょう。
カンピロバクターは、平均2~5日間が潜伏期間です。感染すると下痢、腹痛、発熱、悪心、嘔吐など他の細菌性食中毒罹患時と同様の症状が現れます。多くの場合、1週間ほどで完治しますが、まれに数週間後に、顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症することがあります。
肉類による食中毒の予防は細菌などを「他の食材につけない」、「増やさない」、そして、「十分に火を通してやっつける」です。
他の食材に細菌をつけないように、肉はそれぞれ別の容器に入れる、肉を切った包丁やまな板で生野菜やほかの食材などを切らない、トングや箸などは生肉用と焼いたもの用に分けるようにしましょう。
肉類の保管はクーラーボックスを使い、菌を増やさないようにして、調理するときはしっかり中心部まで加熱するようにしてください。