杉田氏の行く末は……他党? 右派ジャーナリスト?

一方、自民党本部では杉田氏をめぐる新たな動きがあった。党が29日、杉田氏を環境分野の政府提出法案の審査を担う、環境部会の会長代理に起用することを決めたのだ。

「当初は杉田氏を外交部会長代理に就ける案が永田町で出回っていましたが、さすがに、外国人に対する人権意識が問われている杉田氏を外交部会長代理に就けるのは、ハレーションを生みます。それで結局、環境部会長代理に落ち着きました」(全国紙政治部記者)

ただ、杉田氏が役職に就いたことで批判は高まっており、今後に向けても「ピンチ」の状態であることは変わっていない。

茂木敏充幹事長は26日、会見で次期衆院選での杉田氏の公認について問われ「公認候補者をどう選定するかについてはこれまでどおり、候補者の資質などを踏まえて選挙時に適切に判断していきたい」と述べるにとどめた。

(本人Facebookより)
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自民党内からは「安倍派の議員ですら、杉田氏の発言にはドン引きしている人も多い。『比例単独は原則2回まで』の党の内規もあるし、各地の小選挙区はすでに候補者も決まっている。無理やり公認して批判を受ける必要はないのでは」(中堅議員)と、次回の公認に否定的な声も上がる。

「杉田氏を比例中国ブロックで厚遇したあおりを受ける形で自民党山口県連に追い出された形となった河村建夫元官房長官の長男・河村建一氏は、日本維新の会に移籍しましたが、杉田氏はあまりにも差別発言のイメージが強く、それも難しいのでは。
ただ、熱狂的な支持者も多いので、交流の深い桜井よしこ氏のような右派ジャーナリストとして活躍する道を探るのかもしれません」(全国紙政治部記者)

杉田氏は札幌法務局に「人権侵犯」認定をされた後も、コメントを発表していない。杉田氏と、杉田氏を擁立してきた自民党の人権感覚が改めて問われている。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班