『安倍氏の次の次の総理でいい』と言っていた茂木氏の処遇は…

「適材適所に尽きる。タイミングはまだ決まっていない」

岸田首相は9月5日、記者団からの内閣改造・党役員人事をめぐる質問にこう答え、木原誠二官房副長官とともにインドネシアに旅立った。

ASEAN首脳会合、G20首脳会合等に出席するため、ジャカルタとニューデリーへと出発する岸田首相(本人Facebookより)
ASEAN首脳会合、G20首脳会合等に出席するため、ジャカルタとニューデリーへと出発する岸田首相(本人Facebookより)
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木原氏は、妻の元夫の不審死をめぐり、妻が警察に重要参考人として事情聴取されていたとする「週刊文春」の報道を受け、交代も噂されていた。しかし、全国紙政治部記者はこう話す。

「首相は木原氏を副長官として残す方針です。長男も首相秘書官から更迭し、ほかに心を許せる味方もいないのでしょう」

一方、党役員・内閣の“骨格”で去就が注目されたのが茂木敏充幹事長だ。

河野太郎デジタル相はマイナ問題で失速し、世論調査の「次の首相」で1位になった石破茂氏は総裁選を勝ち抜けるだけの党内基盤がない。来年秋の総裁選でライバルとなりうる茂木氏を、総裁選に立候補しづらい立場の幹事長に置き続けるかどうかが焦点とされていた。

茂木敏充幹事長(本人Facebookより)
茂木敏充幹事長(本人Facebookより)

「茂木氏は安倍晋三元首相が首相時代、安倍氏に対し、『私は次の次の総理でいいです』と言っていました。安倍氏の長期政権の後は、短命で終わるだろうから、『次の次』で自身の長期政権を狙いたいという魂胆です。奇しくも茂木氏が想定していた通り、菅内閣は短命で終わり、『次の次』の岸田首相の長期政権が視野に入るなか、今年68歳になる茂木氏にも焦りはあるはず。

岸田首相は、総裁選出馬への意欲を隠さず、スタンドプレーが目立つ茂木氏の交代も検討しましたが、結局は続投させる方針のようで、自らの総裁選再選のためにも、幹事長にとどめおくことにしたかたちです」(自民党関係者)