立憲も「セクハラ」認定 Mさんは円形脱毛症に…

Mさんが意を決して1週間後に「市議が既婚者であることは公然の事実。私が食事に行ったのは恋愛的な関係を望んだものではなく、恋愛感情も当然まったくありません」と抗議文を送ると、浜口氏は「Mさんを傷つけるつもりはありませんでしたが、結果として傷つける結果となり、本当に申し訳ありません」と謝罪文を送った。ただ、浜口氏はそれ以降やりとりできないよう、Mさんをブロックしてきたという。

Mさんが送った抗議文
Mさんが送った抗議文

地元情報紙が今年6月にこの問題を報じると浜口氏は直後に立憲を離党した。立憲埼玉県連はMさんからの調査の要望を受け、9月18日、ハラスメント対策委員会の「手を握った行為はセクシュアルハラスメントに該当する」とする調査結果の概要をMさんに伝えたという。

一方、浜口氏は地元情報紙の報道の直後、Mさんと情報紙の発行者を名誉棄損の疑いで浦和署に刑事告訴。だが、関係者は「浜口氏の刑事告訴は受理されず、逆にMさんが9月に入って提出した被害届が受理され、浜口氏が書類送検されることになった」と明かす。

セクハラから3年近くが経つ今も、地元で浜口氏と顔を合わせてしまう可能性があり、「大好きな地域のお祭りも、行きたくなくなってしまう」とMさんは語る。浜口氏の活動が目に入るなどのストレスも重なり、円形脱毛症になったともいう。

Mさんは手を握ったときだけでなく、それまでの浜口氏からのセクハラメッセージや、抗議後の対応も含め「議員として、市民の信頼を裏切る行為の連続でした」と批判する。

「一方的にとりあえず謝罪のメッセージを送ってブロックし、声を上げた被害者を刑事告訴するなんて、信じられません。浜口さんは、私の他にも女性市民に市議の立場を利用して『SNSナンパ』をしてMessengerでハートマークを送っていますし、反省の色はみられません。私以外の女性も被害に遭ってしまうのではと心配しています」(Mさん)

Mさん(撮影/集英社オンライン)
Mさん(撮影/集英社オンライン)
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書類送検となった浜口氏は何を思うのか。
集英社オンラインは浜口氏の携帯や事務所に電話をかけたが、応答はなかった。
読売新聞の取材に浜口氏は「(女性が)寒がっていたのと、スロープで転ばないようにするためだった」と話しているという。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班