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「先輩」は森容疑者の逮捕後、自己都合で退職
調べによると森容疑者は今年5月上旬ごろ、都内の塾校舎で女児生徒(9)の両足をつかんで仰向けにひっくり返すような姿勢にして下着を露出させ、胸ポケットに隠した携帯電話で盗撮した疑い。約1カ月後にも教室内で同じ女児の下着などを盗撮した疑いもある。
森容疑者は集英社オンラインの取材で数々の盗撮行為などが明らかになり、8月10日に四谷大塚が懲戒解雇、同19日に同じ女児に対する盗撮容疑などで警視庁が逮捕していた。
森容疑者は複数のSNSで「キッド」と名乗り、小児性愛者のグループを主宰。自らが塾講師の立場を悪用して撮影した女児の盗撮動画や、個人情報を投稿して「生の○○ちゃんに会えるかもです」とメンバーにわいせつ行為を煽るなど、常軌を逸した行為を繰り返していた。
取材班はこのグループの参加者から動画やメンバーとのチャット画像などの提供を受けて分析、保護者に緊急連絡するとともに、森容疑者本人に直撃して“行為”を全面的に認めるのを確認後、四谷大塚に情報提供していた。
今回、再逮捕容疑となった女児へのわいせつ行為は塾の教室で、放課後におこなわれた。忘れ物をした女児に対し懲罰行為として “おしおき”のポーズを強要。女児の両足をつかんで仰向けにひっくり返すような姿勢にして下着を露出させ、胸ポケットに隠した携帯電話で盗撮した。また、女児にノルマを設定し、「頑張らなければ裸でおしりぺんぺんです」「どこがみえますか?」といった卑猥な言葉を投げかけ、恥じらう様子をも盗撮している。盗撮した動画は森容疑者を中心としたSNSグループ内で公開されており、おしおきの具体的な計画も書きこんでいた。
さらに、森容疑者はチャットでグループメンバーらに、四谷大塚にはロリコン仲間の先輩講師がいて、彼が「○○ちゃん(実際の生徒)を狙っている」などと伝えていた。取材班はこの「先輩」についても取材を進めたが、森容疑者の逮捕後、自己都合で退職したという。
奇しくもこの間、英国で長年実績を上げてきた「DBS(Disclosure & Barring Service 前歴開示及び前歴者就業制限機構)」の日本版創設に向けて、こども家庭庁の有識者会議が議論を進めていた。これは、子供と接する職場で働く人に性犯罪歴がないことを確認できる仕組みで、同庁が管理する犯歴登録システムの照会で性犯罪歴が確認された場合、子どもと接する業務に就けないように制限するものだ。
9月5日に有識者会議がまとめた報告書によれば、学校や保育所、児童養護施設などに利用を義務づける一方、学習塾やスポーツクラブの利用は任意とされており、その実効性には依然注目が集まっている。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班