#2

なぜ「ソロ活」は流行し、「ぼっち」は忌み嫌われるのか

なぜさみしいことを悪いことであるかのように捉えてしまうのか、ひとりでいるときにさみしいと感じる人と、感じない人とはなにが違うのか、その社会的な要因を探ってみたいと思います。
いま孤独が社会的な問題になる一方で、「ひとり焼肉」「ソロキャンプ」といったソロ活動がとても人気です。
コロナ禍によって友だちを誘いにくくなり、集団での活動が制限されたこともソロ活動が活発になった要因であると推測できます。しかし、ひとりで自分の時間を自由気ままに楽しむことの魅力にあらためて気づいたという人も、おそらくとても多いのだと思います。

「ソロ活動の楽しみ方」といった特集を組むメディアが増え、旅行パンフレットを見ても、「おひとり様ツアー」「おひとり様ゴルフ」など、ひとりで余暇を楽しみたいというニーズを取り込もうとする企画をよく目にするようになりました。
わたし自身ひとりで過ごすことが好きな性格なので、数日間の休暇が取れたら、ひとりでスキューバダイビングに行ってしまうようなタイプです。どちらかといえば、〝ソロ活動派″なのでしょう。

ひとむかし前は、ひとりで焼肉を食べに行ったり、ひとりでキャンプをしたりすることはあまり一般的でなかったように思います。ところがいまではすっかり市民権を得て、ポジティブなイメージさえ持たれています。

一方で、「ぼっち」という言葉には、ややネガティブなイメージがつきまといます。それは、なぜでしょうか?

なぜ「ソロ活」は流行して「ぼっち」は嫌われるのか。友だちがいないのは寂しい人なのか? 脳科学者が紐解く「さみしさの正体」とは?_1
すべての画像を見る