あの筋肉写真は、集客用の宣伝だった

「退会しないし、逆に筋肉写真をアップして『いいね!』を増やすってどういうこと?」

すると「月末で課金が切れるので、その時に退会する。筋肉の写真は試しにアップしてみたくなっただけで他意はない。あんなに『いいね!』がたくさん来るとは思わなかった」という苦しい言い訳が返ってきた。

それからも同じようなトラブルを繰り返し、3ヶ月で致命的な決定打が。

居酒屋で飲んだ時、あまりに頻繁にLINEが来るのでトイレに行った時にこっそり携帯をガサ入れしてみると……。ジムの会員と思しき5、6人の女性から頻繁にLINEが入っていて、「昨日、登録したから、今日遊びに行くね」とか「今日、トレーニングのあと空いてる?」とか……。

つまりシンさんはアプリで知り合い、関係を持った女性をジムに入会させ、同時進行で適当に転がしていたのだ。ジムは担当顧客の歩合制だから、そうすれば客も収入も増えるし欲望も満たせて一石二鳥。本当は私もその仲間入りのはずだったのに、深い関係になる前に踏みとどまれてよかった。

あの筋肉写真は、集客用の宣伝だった。

この世は地獄…出会いアプリでマッチョアピールして好みの女性をジム勧誘する男vs写真盛りすぎてマッチしてもリアルで会えない女_3

アプリに営業詐欺は必ず一定数はいる

やはり最初に抱いた違和感は正しかったのだ。おおっぴらな投資勧誘とかロマンス詐欺ではなくても、マッチングで集客しようとするシンさんのような営業詐欺は必ず一定数はいる。それに引っかかった自分も情けなさすぎるが、せめてこれを読んで反面教師にしてほしい。

ホストを始め水商売の裏を熟知しているシンさんは、飴と鞭の使い分けに長けている。結婚を前提とした交際を餌にするやり方はまさに、ホストの「釣り」とまったく同じだ。

そしてこういう相手ほど性的な関係に持ち込んで、相手を経済的にからめ捕るのが極めてうまい。性関係に進んでしまうと、アプリ外で起こるすべてのトラブルが降ってくる。

プロフィールや自己紹介に一つでも怪しいと思う要素があったら、絶対に深い関係に進まないことをお勧めする。さらなるマッチング依存の泥沼にハマって、身動きが取れなくなるから。

さらにもう一つ、最近は梅毒など性病が増加しているが、これは出会い系アプリの利用によって感染が拡大したのではないかと言われている。出会い系とマッチング・アプリ、どちらにも登録して獲物を待ち構えているナンパ師も多いので、要注意だ。

婚活の展開が非性的すぎるのも性的に流されるのもどちらも問題を抱えているが、後者はよりリスキーな方向に暴走しがちなのでご注意を。