高血圧の基準は130以上
中高年にとって、心配で身近な病気である高血圧。
放っておくと、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞に繋がりかねません。
では、高血圧の基準とはそもそもどれくらいなのでしょうか?
日本では、病院で測った場合は上の血圧が140以上、下の血圧が90以上、自宅で測った場合は上が135以上、下が85以上が、高血圧の基準です。
血圧は上と下、どちらの数値も重要で、どちらも高すぎないほうがいいのですが、上の血圧を下げたほうが心臓病のリスクを下げる効果が大きかったというエビデンスがありますので、まずは上の血圧の数値に注意しましょう。
病院で測った場合の数値が高いのは、病院という非日常空間の中で、何か病気のことを言われるのではないかと緊張してしまうためです。これは「白衣高血圧」と言われています。
また、アメリカで心臓協会において、2017年にAHA2017という高血圧の基準が定められました。
上の血圧が
140以上の人→病気のリスクが上がるので薬を飲んで血圧を下げるべき
130以上の人→高血圧です。食事や運動で血圧を下げるべき
120以上の人→高血圧ではないが、生活習慣を見直して血圧を下げるべき
と高血圧の基準が130以上に変更になりました。
これは2015年にアメリカやプエルトリコの施設の約1万人を対象に行われた「SPRINT試験」において、上の血圧が120未満だった人のほうが死亡率や心臓病の発生率が低かったというデータが発表されたからです。
また、2016年の医学誌「Lancet」で発表された約61万人を対象にしたデータでは、上の血圧が130未満だと心不全、腎不全、脳卒中のリスクが下がるという結果が出たことによります。
こうしたデータによって、アメリカの心臓協会では、上の血圧が130を超えると高血圧とされています。
なので、上の血圧が130以上の人は、生活習慣を見直して下げるようにしましょう。
対して、低血圧の基準は、WHOにおいては、上が100以下、下が60以下です。
低血圧は多くの場合、症状が激しくなければ治療の必要はありませんが、めまいやたちくらみといった症状がでることがあります。
血圧は低すぎても体によくないので、やはり正常になるように、生活習慣を整えることが大切です。