母親は銃を渡してもらうことを最優先に考えていた
これまで青木家と親交があり、事件後も、政憲容疑者の両親と連絡をとり続けている親戚は記者の取材に肩を落とした。
「政憲のお父さん、お母さんも事件後に連絡をもらいましたが、『申し訳ない、申し訳ない』と私ら親戚や被害者に対して言っていて、2人とも疲弊しきっていました。
私の妻が受けた電話では、政憲が逮捕された時の事を少し話していたようですが、『とにかく銃を渡してもらうことを最優先に考えていた』と言っていたようです。
『お母さんが撃とうか』という言葉に関して、それが本心なのか、どんな心境だったのか、私にはわかりません。ですが、お父さんやお母さんがこれまで政憲のことを大事に思って育ててきたことは間違いありません。政憲が小さな頃は両親は『まー』と呼んでいて、大人になってからは『政憲』と呼んでいました。うちの子供も政憲も小さな頃はよく遊ぶこともありましたが、その頃も乱暴とかそういうことはなく普通の子供でした。小さな頃は拳銃のおもちゃで遊んだりもしてましたが、それもあくまで子供が遊んでるだけという感じです。盆や暮れには会っていましたが、いつも元気に遊んでいる普通の子供でした」
どこでボタンのかけ違いが始まり、いつ取り返しがつかなくなったのだろう。犬好きの孤独な青年が、なぜ4人の命を奪うところまでいってしまったのか。時計の針は戻せない。
※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com
Twitter
@shuon_news
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
♯1【長野立てこもり4人死亡】「政憲は警官を撃った後に笑っていた」「刺された女性は瞳孔が開き硬直がはじまっていた」救助者が語る悪夢の殺害現場
♯2 新証言「クレー射撃場に通っていた」長野4人殺害・青木政憲容疑者の過保護すぎた履歴書「高校生になっても両親が送迎」70歳の母を殺害された息子の慟哭…
♯3 “一番大事なものは「命」、次に「金」”長野4人殺害・青木政憲容疑者の卒業文集の中身。クラスメイトからは「空を飛べそうな人」「社長になりそうな人」、小学生の頃は医者を夢見ていた