「生ドーナツ」「クリーム入りドーナツ」が人気を牽引

2021年に大流行したスイーツといえば、クリームたっぷりの「マリトッツォ」でした。イタリア生まれのマリトッツォに続けと、さまざまな国のスイーツが紹介される中、多くの人の心をとらえたのが、クリームをたっぷり詰めたドーナツだったのです。

それらは、「ボンボローニ」「ベニエ」「マラサダ」と、いろいろな名前で販売されました。それぞれクリームが入っていることがマストではないのですが、ボンボローニはイタリア、ベニエはフランス、マラサダはポルトガル生まれ・ハワイ育ちのドーナツだといえます。これらは、ドーナツ専門店だけでなく、ベーカリーやカフェ、その他飲食店などでも多く販売されています。

また、現在のドーナツブームを加速させたのが、「生ドーナツ」の存在です。

生ドーナツは、福岡に本店があり、東京・表参道にも進出した超人気ベーカリー『アマムダコタン』が開発、大人気となり入手困難となっていた商品でした。
そこで、『アマムダコタン』は、生ドーナツをいつでも買えるようにと、ドーナツ専門店『I’m donut ?』を中目黒にオープン(2022年3月)。しゅわっと溶けるような食感は大きな話題となり、お店の前には連日長蛇の列ができました。

その結果、ネーミングだけがひとり歩きし、解釈が異なる「生ドーナツ」と名乗る商品が全国各地で売られるようになります。

現在「生ドーナツ」といわれるものには、大きく分けて3タイプあります。

【1】『I’m donut ?』と同じく、しっとりやわらかい食感のドーナツ
【2】揚げたドーナツに、生クリームなどを注入したもの
【3】ドーナツ生地に生クリームを練り込んで揚げたもの

上記のほか、この3種の混合タイプなどもあり、その定義は混沌としています。

このように、「第5次ドーナツブーム」は「クリーム入りドーナツ」人気をきっかけに盛り上がり、【1】の意味での「生ドーナツ」の登場で、さらにヒートアップした現象です。加えて、「クリー入りドーナツ」「生ドーナツ」以外にも2010年代から増えていった実力派専門店のさまざまなドーナツが注目され、パンブーム、カフェ人気の影響も受けて、ドーナツ業界全体が盛り上がっています。

ドーナツ業界の現状を押さえたところで、次からは要チェックの「生ドーナツ&クリーム入りドーナツ」をご紹介しましょう。