鉄神様には愛されるんですけど、恋愛の神様は…

――出演者側から企画提案することもあるんですか?

南田さんも、お笑いコンビ・ダーリンハニーの吉川(正洋)さんも、もちろん私も個人的に出しているんですよ。でも、やっぱり制作されている猛者たちの目をくぐり抜けるのが難しいみたいで。私もいろんな鉄道会社さんから「こんな企画をやってほしい」と逆提案されることがあって、私じゃなくハウフルス(タモリ倶楽部の制作会社)さんに言った方が早いかも……と思うところはあるのですが、そう言っていただけるのはありがたいことなので、“渡り線”のように何らかの形でつなげてお役に立てることがあるならいいなと思います。

「鉄神様には愛されるけど、恋愛の神様がいないんですよね」。タモリ倶楽部で認められて「タモリ電車クラブ」の一員にもなった女子鉄アナウンサー・久野知美の鉄道愛_5

――女子鉄アナとして活動してきて、嬉しかった仕事はありますか?

たくさんあるんですが、列車の車内自動アナウンスのお仕事にご指名をいただけたことと、いまやらせていただいている鉄道関連のレギュラー番組『友近・礼二の妄想トレイン』(BS日テレ)『Let'sトレ活!』(BSフジ)は宝物ですね。

車内自動アナウンスについては、40代ぐらいに叶えられたらいいなと思っていた夢でしたが、30代前半に叶ってしまったので、テツ運に結婚運をすべて持っていかれたなとも……。鉄神様には愛されるんですけど、恋愛の神様がいないんですよね。いまは、日々楽しく列車に恋をしています(笑)

「鉄神様には愛されるけど、恋愛の神様がいないんですよね」。タモリ倶楽部で認められて「タモリ電車クラブ」の一員にもなった女子鉄アナウンサー・久野知美の鉄道愛_6

――そして、昨年春に14年間在籍したホリプロアナウンス室を卒業しました。今後の展望を聞かせてください。

『僕らの時代』や『アンビリーバボー』などを制作しているイーストグループ傘下のノースプロダクションというプロダクションに移籍したのですが、出役・裏方に関わらず様々なプロフェッショナルが集まっていると思うので、私もひとりの専門家として硬軟問わず、いろんな場面でお役に立てるようになって行きたいと思っています。

もちろん、ホリプロも大好きなので、アナウンス室のメンバーとはいまも仲良しですし、同じ日に現場が重なってしまったときはへルプをお願いすることもあります。今の自分を育ててくれたのは、ホリプロアナウンス室であり南田さんなので、様々な形で恩返しをしたいという気持ちは変わらず強くあります。現・担当マネージャーは奇遇にも南田さんと同い年で、連結……もとい連携しながら(笑)引き継ぎなどもしてくださって、感謝してますね。