「修学旅行に1度も行ったことがない」

――子どものころに「もっと遊びたかったな」といった後悔はありますか?

里見 対局以外で学校を休むことはなかったですし、学校の休み時間などでは普通にクラスの同級生と遊んでましたよ。
大学には行かなかったのでキャンパスライフに憧れの気持ちはありましたけど、そこまですべて犠牲にした感覚はありませんね。修学旅行や運動会には参加できましたし。

〈将棋の里見&囲碁の藤沢・トップ女性棋士夢の対談〉天才少女時代を振り返る…「話題にしてほしくなかった」1日10時間囲碁の勉強で修学旅行も不参加_5

藤沢 私は修学旅行に1度も行きませんでしたね。

里見 え⁉ そうなんですか。

藤沢 土日に院生(プロを目指す子どもたちの研修)の手合(試合)があるからか、囲碁界は行かない人が多いですよ。でも全然大丈夫でした。道場の友達が好きでむしろそっちに行きたくて。遊びたかったなんて後悔は、それこそまったくありません。

――ちなみに、里見女流五冠は囲碁、藤沢女流本因坊は将棋も上手ですか?

里見・藤沢
 まったくだめです。

――共通点がありそうなので意外です。「じょうせき」(囲碁では「定石」、将棋では「定跡」)や「攻め合い」など共通の用語もありますし。

里見
 「攻め合い」は将棋だと終盤のことを指しますね。

藤沢 囲碁では逃げられない石同士の取るか取られるかの戦いのことですね。

里見 微妙に違うので面白いですね。

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“栴檀は双葉より芳し”、少女時代から天才ぶりを発揮していた2人だが、#2ではプライベートの表情にも迫る。

取材・文/内藤由起子
集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/小木寛一
撮影協力/アカシヤ書店

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