「オールスター感謝祭」“映り込み大作戦”の結果は?

夕方5時すぎになって道路脇に続々とギャラリーが集まってくると、雨がポツポツと降り始め、風も強くなってきた。
みんなが体を震わせて待つなか、増井さんはただイスに座って一点を見つめている。静かに獲物を待つ猟師のように、その眼光は鋭い。

“映り込みおじさん”のすさまじき嗅覚…「オールスター感謝祭」3年半ぶりの赤坂ミニマラソン映り込み大作戦に密着! 最大12時間待っても映り込みを止めない理由とは?_5
百戦錬磨の増井さんは雨が降っても動じない

沿道にカラーコーンが立ち、警備員らしきスタッフもズラリと並ぶ。夜8時を回った頃、いよいよミニマラソンがスタート。ミニマラソンは参加者の属性ごとに時間差で出走する。まず最初に「ハンデ0秒」でスタートするのは「一般女子」。ギャラリーたちの歓声とともに、一般女子枠のキンタローや村重杏奈といった有名タレントが続々と走ってきた。

目の前を走り抜ける瞬間、増井さんはあらかじめ作っておいた「祝マラソン」の文字が書かれたメッセージボードを取り出すと、固定カメラに向けて両腕を突き上げて大声で叫ぶ。

「マラソン開催、おめでとうございま~す!」

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画面にしっかりと映り込むことに成功(右からふたり目。TBS「オールスター感謝祭」より)

以降も、福原愛、小島よしお、森脇健児といった有名人が走り過ぎていくたびに、カメラに向かってボードを見せつけていく。お笑いコンビ、モグライダーのともしげとはハイタッチを交わすことにも成功した。そうして30分足らずのミニマラソンは幕を閉じ、増井さんのこの日の現場は終了した。

そして、放送を見ていた人は気づいたかもしれないが、増井さんはガッツリ画面に映り込んでいた。さすがプロと言うべきか。今回の大成功に増井さんは今後の展望をこう語る。

「今後もどんどんテレビに映り込みたい。それで有名になって、エキストラではなく、いつか役をもらって映画に出演したい。またみなさん、テレビ画面でお会いしましょう!」

再び川崎の路上生活に戻っていく増井さんの後ろ姿は満足感に満ちていた。

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川崎のお気に入り野宿スポットでアウトドアチェアに座って睡眠を取るという増井さん。ガッツリと映り込んだこの日はきっといい夢が見られたに違いない
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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