首相も気を遣う幹事長、党本部に従わない県連

ドラマでは、竜崎始首相よりも鶴巻憲一幹事長の方が権力を握り、首相にとって“目の上のたんこぶ”となっている様子も描かれている。

「長く幹事長の座に居座り、首相からも苦々しく思われている姿に、二階派の会長でもある二階元幹事長を連想した視聴者も多かったのではないでしょうか。大派閥のトップや実力者は、いつでも首相を降ろしにかかれる力を持っています。岸田首相は、麻生派の麻生太郎氏を副総裁、茂木派の茂木敏充氏を幹事長として処遇し、二階氏と食事をしたこともありました。首相といえども、党内の大物たちには気を遣うのです」(自民党の国会議員)

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『自民党幹事長 二階俊博伝』(エムディエヌコーポレーション)

また、鷲津が出馬しようとしたとき、党本部が公認を出すと言っているのに、地元の有力者が反発する場面もあった。

「国会議員にとって、地元の議員や有力者の声はなかなか無視できません。この人たちの協力なくしては、選挙も勝てないからです。国会議員より政治家歴が長く、強い力を持っている県議もいます。

たとえば、ドラマの猫田正和首相秘書官と苗字が同じ、岐阜県の猫田孝県議は13期目の82歳で、岐阜県内で絶大な権力をもつ『ドン』として知られています。2021年の知事選では、国会議員の大半が現職を支持したのに対し、猫田氏は元官僚の新人を応援しました。

麻生氏とも仲の良い猫田氏は、県議の身でありながら県内の国会議員のことなんて、なんとも思っていません。4月の県議選も、県政史上最多の14期目をめざして出馬する予定で、県内の国会議員は『まだ出るんだよ……』とぼやいています」(地元紙記者)