第2位:『キラーコンドーム』(1996)

殺人避妊具が大暴れ! 殺人ドーナツ、殺人ソファ、男性器を噛みちぎる殺人コンドームまで…キラーな敵キャラ映画5選_4

ドイツのコミック原作とする『キラーコンドーム』(1996)は、男性用避妊具に酷似した人工生命体が、主に性器を狙って人を襲うという戦慄のホラー・コメディ。

本作に登場する殺人避妊具〝キラーコンドーム〟のデザインは、かのSFホラー映画、エイリアンシリーズと密接に関与しているアーティスト、H・R・ギーガーが担当。鋭い牙を男性側へと向けて生やした殺人避妊具には、恐れおののくこと間違いなしだ。

巨根の同性愛者として知られるハードボイルド刑事が、「とある宿で、客が立て続けにペニスを失っている」という怪事件に遭遇。それどころか自らも男娼との行為中に被害に遭い、睾丸をひとつ失くしてしまうことに。原因はペニスの破戒に特化した人工生命体〝キラーコンドーム〟の襲撃によるものだが、このような話を信じる者はいない。

孤独な戦いを強いられるかに思われた主人公だったが、それでも数少ない仲間たちと共にこの殺人避妊具の出どころを追い、ついに黒幕と対峙する──。

と、まあ荒唐無稽なあらすじに反し、これがなかなか面白い。登場人物は誰も彼も強烈にキャラクターが立っており、テーマとしてはなんと〝純愛〟を描き切っている。

イロモノには違いないのだが、本作もまた思わぬ出来の良さを秘めている。