ハグ・ミィの脱退で気持ちがグシャグシャになった

――紅白出場にいたるまでには、BiSHの活動はなかなか大変そうでした。

「Bishはずっと続くと思っていた」今年6月の解散を前にアイナ・ジ・エンドが振り返るこれまで。「ハグ・ミィが脱退して気持ちがグシャグシャになった」_8

「結成当初は『新生クソアイドル』でしたから。一番最初のミュージックビデオでは、ホンモノの馬糞投げられてましたからね……。

でも、私はハイエースで移動するとかコンビニのご飯がもらえるとか、渡辺さんと当時のマネージャーとメンバーで夜行バスに乗って移動するのが楽しかった。マイク機材も物販商品も渡辺さんが持って、ヒーヒー言いながら移動してたんですけれど、『絶対売れてやるぜ!』っていう“魂の叫び”がみんなから出ていて、私ももちろん出してて。ぜんぜんツラくはなかった」

――メンバー内の確執はありましたか?

「ほかのグループと違って自分たちで振付しなきゃならない。みんなで作り上げるとなるとそれぞれが意見を言い出すから絶対に揉めちゃうんです。全員が『BiSHを良くしたい』と思ってるし、なにせ若いから。

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楽屋でずっと誰も喋らないなんてしょっちゅうあったし、ハシヤスメ・アツコに胸ぐら掴まれたこともあった。暴力まではないですよ(笑)。
私やセントチヒロ・チッチは、最初の頃よく泣いてましたね。当時はハグ・ミィ(2016年脱退)がお姉ちゃん的存在で、『じゃあチッチはどう思うの? アイナちゃんはどう思う?』って話を聞いてくれた。当時の私はいまよりもっと言葉が汚かったし、おんなじ話を8周くらいして、でもハグ・ミィだけはずっと聞いてくれた。だからハグ・ミィがやめるってなったときは気持ちがグシャグシャになっていました。
でも、本気で憎んだり嫌いになったりはなかったですね。そこまでの出来事はなかった」

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――乗り越えていったんですね。

「日々、少しずつ。一瞬ギスギスして喋らなくなっても、次の日には美味しい差し入れをもらったらみんなでめっちゃ盛り上がった。で、また次の日ケンカしてでも翌日にはケロっと元気になって、を繰り返してました。
もしかするとそう感じてるのは私だけで、誰かの心のなかでは『アイナうざい』って思われていたのかもしれないけれど、私にはねちっこい日々がずっと続いてきたイメージはないです」

まもなく丸8年を迎えるBiSHの軌跡を語るアイナ・ジ・エンド。
中編では、「BiSH解散後」について話を聞こう。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/村上庄吾

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