日本の映画人口の半分以上が『タイタニック』を見た!?
日本での『タイタニック』大ヒットの仕掛人である、20世紀フォックス(極東)映画会社の当時の宣伝部長・古澤利夫氏が、映画文化の発展に功績のあった人物(または団体)を表彰する「淀川長治賞」を1999年に受賞した際に、『タイタニック』のすごさについて語っている。
「『タイタニック』は1683万人が劇場で見て、160億円の配給収入をあげた。これは、もちろん『E.T.』や『もののけ姫』を抜く前代未聞の数字です。日本の映画人口は3千数百万人、その半分以上が劇場で見た。加えてビデオが520万本。レンタルが30万本以上で、1本が最低100回貸し出されるとして3000万人以上が見る。残りの490万本が自分で買った人として、ふたりで見て約1000万人。これにTVでの視聴率が30パーセントとして、人口のほとんどが見る計算になる。ほとんど『風と共に去りぬ』のようなスケールですよ」
「ロードショー」1999年4月号 淀川長治賞受賞者発表 20世紀フォックス(極東)映画会社・宣伝部長(当時)古澤利夫氏の受賞コメント記事より
公開から1年以上たった1999年初冬に古澤氏が語った成績や記録は、2023年の現在からするとあまりにも桁違いだ。
現在の『タイタニック』の記録を確認すると、日本国内の歴代興収ランキング第1位『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』約404億円、第2位『千と千尋の神隠し』約316億円、第3位『タイタニック』約262億円となっており、実写映画としてはいまだに1位を守っている。