レオナルド・ディカプリオは乗り気じゃなかった!?
『ロミオ+ジュリエット』(1996)の撮影中に『タイタニック』の草稿を読んだレオナルド・ディカプリオは、ハリウッド大作への出演は初めてとあって敬遠気味だったよう。
「それまで僕がやってきたのは、もっと暗いタイプの役ばかりだった。実を言えば、本当の‟自分”に近い役になりきるのは、他のどんなタイプのキャラクターよりも難しいことだったんだよ。それに正直に告白するとね、ラブストーリーをやりたいとは全然思ってなかったんだ」
「ロードショー」1998年5月号レオナルド・ディカプリオ インタビュー記事より
ところがキャメロン監督は、「(レオが)おもむろに立ち上がると、1シーンを演じて見せた。ガーンって感じだったよ。すぐにわかった。彼がジャックだってね。1秒もかからなかった」と証言。
「(レオは)自分が演じるにはキャラクターに癖がなさすぎると言った。障害があるとかコカイン中毒だったらよかったんだろうけど、僕はジャックはそんな奴じゃないんだと説明した。彼はジミー(ジェームズ)・スチュワートが演じるようなキャラクターなんだ。純粋無垢な心の持ち主なんだって。そうしたら、レオの頭の中の電球が瞬間的にぱっとついて、そういう役を演じることの難しさ、そういうキャラクターを面白くすることのチャレンジに気づいたんだ」
「ロードショー」1998年7月号ジェームズ・キャメロン監督インタビュー記事より
レオが演じたジャック役の候補には、クリス・オドネルやマシュー・マコノヒーが挙がっていたものの、キャメロンが年齢的にいきすぎているとして却下した経緯があったとか。さらに関係者の証言によると、トム・クルーズも興味を示していたとの噂も! もしもレオのジャック役が実現していなかったら、『タイタニック』がこれほどまでに大ヒットすることもなかったのかもしれない。