〈柏・同居女性を殴って死亡に〉容疑者の刺青男(22)は100万円の束を財布にいれ高級ブランドを見せびらかし、事件後もベンツを乗りまわしてSNSにハッチャケ姿を投稿も
千葉県柏市で飲食店従業員、斎藤瑞希さん(24)が同居していた男に20分間以上殴られ、23日に搬送先の病院で死亡した事件。逮捕された小松魁人容疑者(22)は事件後、瑞希さんのスマホを使用し「アリバイ作り」をした可能性があることが、集英社オンラインの取材でわかった。
店に警察が来たことも何度もあって…
小松容疑者は2015年に宇都宮市内の市立中学を卒業後、地元で建築関係の仕事を数年した後、茨城県内の飲食店従業員を経て、2022年から柏市内のキャバクラ店で働くようになった。当時を知る関係者はこう証言する。
「トラブル続きで最初に働いたキャバクラも半年ほどで辞めました。働き始めたころから女や金がらみの問い合わせが茨城のほうからしょっちゅうありました。店に警察が来たことも何度もあって、一度目は女の子を脅迫したとかで、二度目は友人に貸した金のカタにキャデラックを受け取ってきたことが問題だったようです。このときは友人の親とも書面を交わして納得ずくだったとの主張が通らず、逮捕されて20日間拘留され、結局不起訴になったようです」

シャンパンを開ける小松容疑者(知人提供)
小松容疑者は店側に「自分の道を進むのか、ちゃんとうちで働くのか、どちらか自分で選びなさい」と諭されて自ら辞めていったが、知人はその後も小松容疑者の動向は気になっていた。
「その後に勤めたキャバクラもすぐに辞め、ここ最近は客に出資してもらって自分でキャバクラを経営するとも聞いていました。どうやって金を工面したのかは知りませんが、ベンツも自分で買ったと言っていたし、プリウスも持っていました。ヴィトンやバーキンのバッグ、ロレックスの腕時計など、とにかくブランド品を持っていました。ただしフェイクのコピー品も多かったでしょうし、スーツは安売り店のものを着ていましたね」
小松容疑者愛用のエルメスの財布には、帯封付きの百万円札を常に入れていて「財布の形を崩したくない」とうそぶいていたという。店を転々とした小松容疑者は1年前には茨城県土浦市で働いていた。土浦市の風俗街で小松容疑者と一緒に働いていたという30代の男性はこう語る。

オープンカーに乗りサングラスをかける小松容疑者(知人提供)
「魁人とは今年の2月くらいまで一緒に働いていたけど、筋の通ったいいヤツだったよ。これまでも魁人は客としてここで飲み歩いていることがあって、基本的に柏で働いていることは知ってたんだけど、去年の10月ごろからウチでスタッフとして働くことになってさ。
勤務態度はいたって真面目で、店の女の子にも優しく接していたし、同業者たちからの評判も高かったけど、一度だけ、他のスタッフとつかみ合いの大ゲンカしたことがあって、一度頭に血がのぼると収まらなくなるタイプなんだと思ったね。動物好きで『動物イジメてるヤツは殺す』なんて息巻いてもいた」
瑞希と仲の良かった子たちに「最近、元気?」とLINEが来ていて
土浦での仕事も続かず、約3~4カ月前には再び柏市内のキャバクラ店に流れ、そこで瑞希さんと出会った。だが、恋愛御法度の店のルールを破った小松容疑者は1カ月でクビになったという。
「すぐに『風紀』(スタッフ同士が交際すること)がバレて2人ともお店を辞めたから、小松くんは勤めて1ヵ月間ぐらいしかいなかった。瑞希はもともとこの辺りで飲み歩くのが大好きだったんだけど、ぱったりと飲み歩くのをやめて、昔から仲が良かった連中とも連絡が取れなくなった。小松君の束縛が激しかったんでしょう」(共通の知人)

死亡した斎藤瑞希さん(知人提供)
斎藤さんの友人という女性も悲しそうな表情を見せた。
「瑞希はもとは北松戸の出身で、18歳くらいから柏で遊んでいた子ですね。笑顔が可愛くて、会えば『おおーっ』っていつもうれしそうにニコニコしてました。(小松容疑者に暴行を受けた)9月10日以降のことなんですけど、瑞希と仲の良かった子たちに瑞希から『最近、元気?』とLINEが来ていて、返信してもその後は返信がなかったそうです。容疑者がアリバイ作りでもしようとしたのか?と話題になっていました」
別の小松容疑者の知人も、事件後の行動に疑問を投げかける。
「逮捕の1週間前とかに仲間と遊びに行ってるんだけど、ふだんと様子が変わらないどころか、超楽しそうというか。SNSにもそれをあげていたみたいだし。仲間に『女を殴って死なせた』とは言いにくいだろうし、現実から目を背けて仲間内で楽しい気持ちになりたかったのかもしれないけど、事件後もベンツで走るのも目撃されていたし、その辺だけを見たらやっぱりどこか人として欠落してたのかなと思ってしまいますね」

斎藤さんの自宅前には花や飲み物が供えられていた(撮影/集英社オンライン)
事件があったマンション前で手を合わせ、涙ぐんでいた女性は、斎藤さんの高校時代からの友人だった。
「瑞希とは高校1年のころに仲良くなり、お互い部活には入ってなかったので、放課後に教室に残って当時流行っていた『BTS(防弾少年団)』などK-POPやダンスの話をして盛り上がりました。瑞希は制服のスカートを短くしたり、たまにお化粧して登校してたけど、彼氏はいなかったと思います。卒業後は疎遠になりましたが、人づてに柏のキャバクラで働いてるらしいと聞いていました。インスタグラムでは繋がっていたので、たまに彼女がストーリーを上げているのを見て『楽しそうにしてるな』とは思っていたんですが」
23日、意識不明の状態で搬送された斎藤さんは、顔や腕など全身に傷やアザがあったという。県警は殺人容疑も視野に、小松容疑者が犯行に至った経緯を調べている。
集英社オンラインでは、今回の事件について情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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