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勝つことを意識するなら、ツッコミはあったほうがいい

リハなし、マイクなしの準々決勝がクロコップには最大の鬼門? 「『あっち向いてホイ』は絶対やらんとこと思ってました」_1
クロコップ。ケイダッシュステージ所属。2013年結成。ネタ作り担当の荒木好之(左)としょうた(右)はともに大阪府出身で中学の同級生
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――クロコップは結成年の2013年からキングオブコントに出場し続け、2018年からは4年連続で準々決勝に進出しています。そして今年、初めて準決勝に勝ち進んで、そのまま一気に決勝まで駆け上がりました。ファイナリストになるパターンとして、準決勝で何度か足踏みをして……というケースが多いので、珍しいタイプですよね。

荒木 僕らの鬼門は、完全に準々決勝でしたね。いぬもそうだったんですよ。いぬは17年から5年連続で準々決勝で敗れているんです。僕らより1年長い。それで今年、彼らも一気に決勝まで行きました。

――昨年までと何が違ったのですか。

荒木 ネタをガラリと変えました。

――準々決勝のネタ披露は1本ですが、『あっち向いてホイ』だったのですか。

荒木 いえ。準決勝で2本目にかけたネタです。『あっち向いてホイ』は、去年の準々決勝で落ちていたので。今年の準々決勝をパスしたネタは、キングオブコント用に新たにつくったネタでした。

僕は正直なところ、決勝なんて雲の上の世界だと思っていたので、せめて準決までいって、そこで『あっち向いてホイ』をやりたいなと思っていたんです。なので、準々決勝はとにかく勝つことを意識して、珍しくツッコミのあるネタにしたんです。

僕らの普段のネタは、伏線回収とかも最初からまったく考えていないですし、明確なツッコミとボケという色分けもほとんどないんです。

――ツッコミは、あった方がいいものなのですか。

しょうた お客さんからすると、よりわかりやすくなるでしょうね。

荒木 あと、笑い待ちがしやすいんですよ。ウケたところで、意図的に間を作れる。『あっち向いてホイ』みたいなネタはウケていても、音楽に合わせていることもあって、どんどん次にいかなければならない。そうすると印象的に盛り上がってたなって雰囲気があっても、ウケてる感が残りにくいんです。