♯2 メガネ型のスマホを待ちわびる人に知ってほしい「スマートグラス」という夢のデバイスが持つ計り知れない威力

リアルタイムで相手の心理を分析できる技術は実現済み

日本では「人は見かけによらない」「人面獣心」「口蜜腹剣」などという言葉が昔からある。人間誰しも「相手の考えていることがわからない」と悩んだり、困惑したりしたことはあるだろう。

例えば、好意を寄せている相手との初めてのデートで、「今日は楽しかったね!」と言うと、相手も「うん」と返事をしてくれた。しかし、どうにも表情がうつむき加減だったとき……。ほかにもビジネスでクライアントに商品をプレゼンする場面。先方は笑顔で何度も頷き、関心があるように見え、「すごいですね」「いいですね」とお褒めの言葉も数多く飛び交った。その一方、クライアントが何度か話題を変えて別の話をしたり、予定時間よりもやけに早く終了したりしたとき……。

このようなことがあると、次にどうしたらよいのか、計画や戦略を立てづらくなる。意中の相手に「もう一度LINEしたら嫌がられるかな?」「既読スルーされたらどうしよう」と心配したり、営業先の反応を昭和スタイルの上司に報告すれば、「足で稼いでこい」とばかりに何の戦略もなくゴリ押しの営業をさせられたりと、次の一手がわからず、踏み出せない状況になった経験をした方も多いのではないだろうか。

実は、このような悩みや課題が解決できる時代が来ている。映画『メカニカル・テレパシー』など、SF作品で相手の心を読むことができるように。

エスパーのように他人の心を読み、記憶や思考を盗む「読心術社会」が私たちに訪れてもまったく不思議ではない根拠_1
すべての画像を見る

例えば、アメリカのAffectivaという企業がある。MIT Media Labからスピンアウトした企業で、AIを使って人の表情や感情を分析できるテクノロジーを有している。AffectivaのAIは、膨大な人の表情と感情のデータをディープラーニングしている。そして、映像から人の顔の34のフェイスポイントを分析することで感情を察知できるのだ。