真面目な剣道青年を変えた札幌での大学生活
渡邉容疑者は北海道東部の別海町の酪農家の家に生まれた。北方四島を臨む領土返還運動も盛んな地域である。
「優樹は小学校、中学校と剣道を続け、隣町の道立高校に進学してからも剣道部の主将を務めるほど打ち込んでいた。成績も優秀で真面目な好青年という感じで、地元にいる間は悪い噂など一切聞いたことがなかったね」(近所に住む男性)
渡邉容疑者が闇社会に足を踏み入れていくのは、大学進学のために別海町を離れ、札幌で一人暮らしを始めてからのようだ。
「札幌随一の繁華街『すすきの』で昼も夜もアルバイトに明け暮れ、そのうち『キャッチ』と呼ばれる客引きをするようになって夜の世界にどっぷりハマっていった。2010年ごろにニュークラブ(内地の高級キャバクラに相当)を経営するようになった」(渡邉容疑者の知人)
この頃、渡邉容疑者は結婚するもすぐに離婚。その後、サパークラブの経営にも乗り出す。
「店の評判は悪いこともなかったが、騒がしい店でね。平気で朝まで営業していて、客の女の子が泥酔して店の前に倒れてるなんてこともしょっちゅうだった。客はたいてい夜の仕事をしている女の子で、サパーにハマってソープランドなどの風俗に堕ちていく子も大勢いたみたいだね」(近隣店舗の経営者)